井の頭歯科

命名!

2011年4月28日 (木) 14:50

いろいろあってなかなか名前が決まらなかったのですが、ついに決まりました。

おそらくお兄ちゃん、ちょっと大きいです。

名前はグレちゃん!

全然じっとしていられないので写真が上手く撮れません。すいません・・・

多分妹のちょっと小さい、

名前はポサミちゃん!

ポサミは体調を崩して、大変だったのですが、やっと少し良くなってきました。獣医さんによると子猫は先天性の病気も多いらしく、何があるか安心は出来ないそうです・・・かなり心配。ですが、今は元気になりました!

ぴょんぴょん跳ねるグレ!頼むじっとして欲しい!

ポサミの寝起きを撮りました、なかなかこういう機会を捉えられません。

普通に仲良しです。早く大きくなって欲しい気もしますし、このまま手のひらサイズでいて欲しい気もします。

「幸福論」を読みました

2011年4月27日 (水) 09:26

アラン著    神谷 幹夫訳     岩波文庫

友人が震災後にオススメしてくれたものです。示唆に富んだプロポ、と呼ばれる哲学断章を集めた幸福論、というよりも私は感情論、情念論、身体論として読みました。あるいは心構えといえるような何かについての断章です。

著者アランは非常に強く言い切る形で、気分という感情を、情念を、そこから自由になる極意を教えてくれます。曰く、幸福や不幸の理由が問題なのではなく、身体が問題なのだと。幸福や不幸の理由は様々であって悲しいときは悲しい理由を、嬉しい時は嬉しい理由を見つけることはたやすい、と言うのです。

アランの言う「不機嫌な人々」というのは、確かにいます。そして恐らくどんな人であっても気分の塞ぐことはあるでしょうけれど、アランはその理由に拘泥するのを止めてもっと礼儀正しく、身体が心地よい状態にすることに心がけるべきである、と言います。そうすることで感情に、情念に支配されることから脱することが出来ると言うのです。

もっと言えば幸福になったから人は笑うのではなく、笑うからこそ幸福になるという逆説的な考え方、私は考えたことが無かったです。ちょっとコロンブスの卵的な発想の逆転のように感じました。

この「不機嫌な人々」というのは、不機嫌な感情に支配されてしまっている人のことです。いつまでも悲しみに囚われてしまっていると、そこから抜け出すの難しくなると私も思います。そして、そんな方にこのアランの言う身体論は確かに効果があると思います。身体を動かすことで、身体を心地よい感じさせることで感情も変わるという部分、大きいですよね。悲しみに埋没してしまっている場合には特に効果的な方法だと思いますし、視点を変える素晴らしさ、またそれを指摘する際の心配り(そこにズラす視点と笑わせる感覚があります!)と、(一見矛盾するようですが)強く言い切ってくれる安心感が、この文章を美しく魅せてくれているのだと思います。

身体と、そして感情、情念についての論です、もしくは物事の考え方の柔軟性を求める本、もしかすると文系な考え方の一端を感じさせるとも思いました。
非常に高貴な、そして潔く強靭な精神の持ち主の思考について知りたい方にオススメ致します。

ただ、不機嫌であることが人に伝染する、という主旨の発言は少し気になりました。上機嫌で、如何なる時も上機嫌でいることの重要性を表明しているアランが、不機嫌は人に移るというのは、まさに他人の感情に自身の感情が干渉を受けることを認める発言で、この部分は矛盾していると感じます。他人の不機嫌こそ、最も関係なく上機嫌であり続けることをアランは説かなければいけないのではないか、と思うのです。他人の不機嫌を、不条理を、偶然の破局に感情を支配されないように、情念から脱することを説くアランが、他人の不機嫌を変えようとするのはおかしいと私は考えます。

解説でも書かれていますが、「アランのオプティミスムにカタストロフィは存在しない」そして「アランの思惟は即興である」と。この2つの言葉は端的にアランのこの「幸福論」を短い言葉で捉えたものであると思います。カタストロフィさえも包み込める強靭な精神力を、即興であって出来ることのいかに難しいかを、強く感じました。だからこそ、この本が読まれ続けるのであろうとも思います。

4月29日は、

2011年4月26日 (火) 08:37

休日応急診療で診療致します。が、基本的に予約は受け付けません。あくまで救急対応の日とさせて頂きます。

診療時間は朝9:00から12:00までと、13:00から17:00までです。

ただ、出来ればやはり休日に歯科に駆け込むよりも、是非定期的な健診を受けていただきたいと考えております。

そのお手伝いができたら幸いです。

よろしくお願い致します。

「イントゥ・ザ・ワイルド」を見ました

2011年4月25日 (月) 08:55

ショーン・ペン監督       パラマウント

友人に勧められて見たのですが、素晴らしかった!

大学を素晴らしい成績で卒業、しかし両親との諍いが絶えなかったクリス。原因は両親の不仲に、見てくれだけの、世間体だけを気にしたモノでしか気持ちを表せない部分などにもあるのですが、その不満を解消するために、ある計画を立てていました。それは両親との関係を断ち切り、孤独ではありますが、個人の自由を最大限生かした生活をすること。大学時代に貯めたお金のほぼ全てを寄付し、車に乗って一路西へ。そして最終的にはアラスカの大自然に己の力のみで挑戦することを強く決意していたクリス。車を捨て、身分証を捨て、ついに名前まで捨てて、新たな男スーパートランプ(凄い放浪者)として様々な人と出会い、しかしストイックに個としてあり続けた23歳の青年の荒野への挑戦を描いた作品です。

クリスの、自律を強く求め、したたかに、そして強く自分の欲望を叶えようとする前向きな姿勢がとてつもなく爽やかでした。トルストイとジャック・ロンドンとソローを好むという傾向、そして個人の、自分だけのチカラで達成しようとする嗜好。そんな青年が様々な人々と出会うことで、まるで化学反応のように、一瞬の煌きを魅せ、そして離れて行きます。その一瞬の煌きの深さ、日常では味わえない個性的強さを持ったスーパートランプの求める幸福とは一体なんなのか。そして家族のあり方についても、非常に考えさせられます。

ロードムービーとしても、成長物語としてもレベルの非常に高い作品だと感じました。決してドラマではない(ハリウッド制作の実話を基にした という作品とは一線を画した)作品、本当に素晴らしかったです。また見たい、と思わせます。そして観終わった後にそう思わせる映画はそんない多くはありません。

映像も自然を捉えていると思いますし、この作品は劇場で観るべきでした、悔しい。役者さんも素晴らしく、旅先で知り合う人々のどの方も存在感ありました。

このスーパートランプの、ちょっと飛びぬけた徹底、そしてその意思の強さと、それでいて周囲から少しづつ受け入れる部分もあり、しかもそれを言葉ではなく態度や表情で分からせてくれて素晴らしい。非常に心を高揚させる映画でした。

私には全然無いアウトドア志向や、覚悟あるポジティブシンキングに、何か明るく、正しく、潔い強さに感銘受けました。ここまで突き詰められるのであるなら、凄いの一言に尽きますし、しかも本当にあった事件を基にしているのですから、凄い。もちろん多少脚色はされているでしょうけれど、アメリカ人である、というプロテスタントのなせる業なのでしょうか、そんなことを意識させます。

青年期を味わった方に、ストイックな姿勢に触れてみたい方にオススメ致します。

是非、原作読もうと思いました。

「トゥルー・グリット」を観ました

2011年4月21日 (木) 09:42

ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督     パラマウント

14歳になるマティの父親が、チェイニーという父親の元で働いていた男に殺されます。マティは家族を代表して死後の手続きを行うのですが、その後、チェイニーへの復讐を心に決めていました。保安官によればチェイニーは小悪党、逮捕の優先順位は低く、待っていても埒が明きません。そこでマティは自信のあった交渉術で父親の商売の後片付けをし、そこで大金を手にし、父親の仇を手伝ってくれる男を雇うことにします。噂を聞き、その法廷での姿も見て決めた保安官はコグバーン(ジェフ・ブリッジス)、隻眼でやたらと酒の臭いがする老人ですが、腕は確かなようです。さらにチェイニーを昔から追っているテキサスレンジャー・ラビーフ(マット・デイモン)も加わり、3人は居留地に向けて旅立つのですが・・・というのが冒頭です。

正直、これがコーエン作品か?というくらい抑えに抑えた演出でした。奇抜なこと、ブラックなユーモアも出来るだけ削ぎ落としてます。ただ、だからこそストレートに、トゥルー・グリット(=真の勇気)とは何か?を、物語の産むチカラを素直にむき出しにしているように感じました。もちろんコーエン兄弟らしさが全く無いわけではなく、熊の歯医者(何のことやら分からないでしょうけれど、ネタバレ無しなのでここまでです)や、むきになる射撃の腕前競争など、ずらす笑いはあるものの、そういうシーンは非常に少なく、シリアスに、物語と向き合っている感じがしました。ある意味よくある話しと言えますし、あっと驚くような展開はありませんが、マティの物語として完結しています。明らかにコグバーンの、ヒーローの話しではなくなっています。

成長物語的な側面もあるかもしれませんが、私は少女マティの、覚悟とその覚悟を伴った真の勇気の話しと理解しました。

普遍的物語に興味のある方にオススメ致します。

映画評論家町山さんの「トゥルー・グリット」解説、動画でも見られるのですが、とても面白かったです。なるほど、と思わせる様々な予備知識が分かると確かに見方も変わりますよね。

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