井の頭歯科

2025年日本公開映画極私的ベスト10

2025年12月31日 (水) 09:52

2025年もいろいろお世話になりました。

 

まさか2025年の年末まで生きているとも思わなかったのですが、まぁ明日だってそうなんですけれど、本当に不思議です。毎日生きている事に感謝と新鮮な驚きがあります。これが老人力©赤瀬川源平です。どんどん老人力が付いてきていて、我ながら驚きです。私は身体的老化の速度が本当に早いです、適性が高いんだと思います、老化に対して。そして残念ながら精神的な成熟が、全く起こらないので、本当に哀しいのですが、仕方ないです。

 

なんでこんな気持ちになるかというと、今年は、いやさ、今年も、敬愛する、尊敬できる、大好きな、巨人が亡くなられてしまっているからです。デヴィッド・リンチ、ジーン・ハックマン、小林じんこ、ダイアン・キートン、ウド・キアー、そしてロブ・ライナーに、何と言っても驚愕なのが仲代達矢・・・こんな偉大な方々と比べるわけでは無いですけれど、この方々がご存命のうちに何も返し出来てないのに、のうのうと生きてる事が申し訳なく感じたりします。

 

今年は映画館では28本しか映画が観られなかった、残念、配信とかDVDとかで全部で135本観れました。まぁまぁな数字です、私の能力の低さからしたらこの辺が限界。

結果

配信103 映画館28  DVD4 合計135
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   53/135
となりました。

 

理由は説明出来るけれど、あえてしないけど、ワーストを挙げておきたい。

かなりヒドイ映画だと個人的には思います、好きな人多いけれど、それって本当にどうなの?と思いますし、人には人の感想があり、好きな作品もあるけれど、嫌いな作品も同じようにある。

 

ワースト第3位 Wicked: Part I  

普通に駄作でこれ以下はもうないと思っていたが、3位ですよ・・・伝わらないと思いますがSWⅨの後の世界に生きてて、これは無い。

ワースト第2位 国宝

国宝って、なんだか知ってますか?調べたらいいですよ。

ワースト第1位 近畿地方のある場所について

これ本当に映画なんですかね

 

 

普通に真剣に観た結果です、当然好みの問題もあるけれど、好みとか以上に、これでいいのか?本当に?と思う事多かったな。多分私の心が狭いからなんでしょうけど。

 

 

2025年日本公開映画 極私的ベスト10

 

第10位 Anora

 

ショーン・ベイカー監督作品は全然観てないし、なんなら自分の好みとはちょっと違う気がします。それでもこの作品を新宿ピカデリーで観たのは、直前に今年のワースト3位に入る映画体験があったからで、あまりにこのまま帰る気持ちになれなくなり、この作品を続けて観た経験もあって、普通に鑑賞するよりもハードルが低くなってたからもありますが、何より一緒に劇場で観ていた方々(ちなみにほぼ満席)が、中盤の、あのドタバタ劇から捜索が終わるくらいまで、こんなに劇場で笑っていいの?というくらい体感でお客さんの8割が、声を出して、笑っていたからです。こんな体験は後にも先にもありません。なんというか、お笑いのライブを観ているくらいに(すいません、よく考えたらお笑いのライブに言った事が無い・・・想像上のお笑いライブ体験とお考えください)皆が声を出して笑っていたからです。私が映画館で体験してきたこれまでで、映画館の中では静寂に!というのがマナーですけれど、そんなマナーなんかみんなが同じように笑ってたら意味が無くなる、という初めての体験でした。多分この先も日本の映画館でこんなに笑いがこだまする事は無いと思ってしまうくらい、大爆笑の渦でした。座席が揺れるくらいですよ。凄い体験でした。映画も楽しかったし、脚本はイマヒトツですけれど、それ以上に映画のパワーを感じました。だってこんなに笑ってる劇場は私の映画体験では稀有だったので。

 

第9位 One Battle After Another

 

今年普通にオススメ出来る映画で言えば、間違いなくほとんどの人がこの作品を挙げると思います。それくらい全方向的に面白く素晴らしい作品。本当に良い映画でした。だから普通この作品が1位なんです。でも、これを上回る映画に出会えている事に感謝。しかし本当にPTAは映画上手い人。そしてトマス・ピンチョン早く読まなきゃなぁ。それと、ディカプリオは本当に凄い役者になりましたね、出てきた時の「ギルバート・グレイプ」も凄かったですが、ずっと最前線で様々な監督と組んでいて、ちょっと凄すぎますね。同時代に生きていられて嬉しい役者さんの一人です。

 

第8位 敵

 

ちょっとどうかと思うくらいに、長塚京三が素晴らしい作品。モノクロで大正解ですし、なんなら2回も観ちゃいました。正直、この映画の前半の生活を営みたい。恐らく私の考える全ての羨ましいが詰まった作品でした。しかし、長塚京三でさえ、いやさ筒井康隆でさえ、男性という生き物の悲哀、リビドーに支配されてしまうの、悲しいし、50オーバーのリビドーってただ苦しいだけなんだと思いますが、そこからも自由になれないの、生き物として仕方ないとはいえ、哀しいですね。キャスティングも最高ですし、なんならこういう最後も憧れるけど、何にもない人もいますよね(私)。

 

第7位 トワイライト・ウォリアーズ     九龍城寨之圍城

 

これもエンターテイメントに振り切った作品ですが、その振り切り方は、ちょっと突き抜けてまして、今年観た映画の中でも最高峰です。役者さんたち全員が素晴らしかった。特に最初の床屋のシーンはどうかしてる。あそこで心を鷲掴みにされました。アクション映画にはあまり興味が無い私でも、これは凄い。ただ悪役がちょっと強すぎる気もしましたが・・・香港映画にはまだまだ頑張って欲しいです。

 

第6位 ウォレスとグルミット仕返しなんてコワくない     Vengeance Most Fowl

 

やはり、この作品は外せない!クレイアニメの決定版です。今作も素晴らしかったけれど、そして本当に気の遠くなる作業を行っていただいているのに、本当に言いにくいんだけど、今年の新作映画の中でも6位なんだけど、「ウォレスとグルミット ペンギンにきをつけろ」のアクションの驚きには勝てなかった気がします。それくらい私はペンギンにきをつけろのアクションシーンが大好きです。列車シーンの驚きの機転、本当に面白いですし、グルミットが本当にカワイイ。結局この映画見た後に、何度も見ちゃいました。

 

第5位 KIM’S VIDEO

 

恐らく映画が好きな方ならやられてしまう作品。だって映画を、ビデオを救う話なんですよ。しかも、大物スターが大活躍するんです、そして様々な過去の傑作を、映画館で、観れる。この興奮はちょっと無い。私の大好きなジョエル&イーサンも出てきて最高。

 

第4位 The Apprentice

 

ドナルド・トランプという人物がどういう人なのか?コテンラジオのリンカン編も聞き、そして馬鹿にしない、というコンセプトや考えやその重要性を理解しても、権力に忌避があるにしても、それでもなお、どうなの?と思ってしまう人物の前日譚を知る事ができたのは良かったですし、何よりもロイ・コーンという人物の恐ろしさを知ることができたのは良かった。続けて観た「ロイ・コーンの真実」という作品がさらに色々補強して来れたのですが、本当に恐ろしい・・・そして、トランプを知ってしまった世界は無かった事にならないので、次はもっと酷くなるんでしょうね・・・

 

第3位 みんな、おしゃべり!

この作品はラジオのアフター6ジャンクションを聞いてなかったら観に行けなかったです。世の中は本当に広いですね。エンターテイメント作品に仕上がっているのが本当に尊い。観ている間はかなり笑ってしまいますし、微笑ましい映画。そして観終わった後に、とても考えさせられる。コミュニケーションってどんな人にも必要な能力で、まぁこれが低くて困る事が多いのですが、だからこそ勉強が必要。アップデートが必要なんです。もし、アップデートしない事を保守と言っているなら、それは保守じゃないのではないか?封建主義なんじゃ無いのか?とか思ってしまいます。役者さんも最高でしたが、主演の長澤樹さんの魅力、ちょっと飛び抜けてる。

 

 

第2位 銀河特急 ミルキー☆サブウェイ

私にとっては2025年は銀河特急ミルキー☆サブウェイを観た年として記憶される事になります。それくらい衝撃度、中毒性の高い作品です。1話3分ちょっとの12話で完結のYoutubeで見られる動画なのですが、アニメーション作品として観たことがない、大変にフレッシュな作品です。本来ならこれが1位なのですが・・・

 

 

第1位 I Saw the TV Glow

基本的に恵まれた時間を生かさせていただいている、と思いますが、それでも世界と自分の断絶を感じない日は無いでしょう。大変に哲学的な映画、とも言えますし、わからない人には、わからない映画だと思います。しかし分かる人には、分かる。多分、わからない人は幸せだからこそ、です。気づかなくて正解かも。だが、気づいてしまった人には、無かった事にならない。だからこそ、個人的な映画。しかもデヴィッド・リンチの遺伝子を持っている。そして、なのに、優しい。そう、よく考えると、ポジティブではありつつネガティヴを通り抜けない限りポジティヴになれない私には、私にしか受け取れない何かを受け取ってしまって喰らった作品です。だからこそ、みんな、おしゃべり!とも繋がる映画。この映画の冒頭に、アスファルトに書かれている、この言葉がまさに私にとっての救いであり、その時を選ぶ事が出来る、それが自由というものでは無いでしょうか。There is still time

 

 

それ以外にも、ひゃくえむ。も素晴らしかったですし、プレイ・ダーティも間違いなく最高の映画体験なんですけれど、今の気分だと、このランキングです。

 

蛇足

 

旧作 過去みてる作品含む 2025年に観た映画極私的ベスト10
第1位    阿修羅のごとくNHK  和田勉・高橋康夫演出
第2位    阿修羅のごとくⅡNHK 和田勉・富沢正幸演出
是枝監督でさえ、流石に、全然、全く、歯が立たない。というか、なんでこんな企画で通したんでしょうね。役者がどんなに頑張っても、報われない事が、同時代脚本、というだけで無理な感覚あるのですが、もしかすると脚本の書き手の数が足りなくなっているのかも。もしくは、嫌だけど、マーケティングで安全牌を選び続けた結果?しかし、オリジナルの素晴らしさには驚きました。
第3位    アギーレ/神の怒り   ヴェルナー・ヘルツォーク
驚きの冒頭シーンから、驚愕のロケーション。こういうのそれこそ天才・フリードキン監督でしか出来ないと思ってましたが、凄いです、ヴェルナー・ヘルツォーク監督。続けて観た「ノスフェラトゥ」も凄かったですけれど、これは凄い。
第4位    斬る         岡本喜八
今年も岡本喜八監督作品をそれなりに観ることができて幸せ。仲代達矢と岡本喜八のコンビは最高です。
第5位    女が階段を上がるとき     成瀬巳喜男
高峰秀子さんはどんな監督にも魅力的に描かれていますが、成瀬巳喜男監督はそこにさらに上質な何か、を必ずプラスしてきます。成瀬巳喜男と高峰秀子のコンビなら、やはり乱れるになってしまうけれど、この作品も凄かった。
第6位    ペトラ・フォン・カントの苦い涙      ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
ものすごく、変な映画です。ですが、この映画の魅力はちょっと飛び抜けている気がします。これからもいろいろ観れるうちに見ておきたい。しかし監督、という職種の方々の観察眼、怖いですよね・・・
第7位    どろ沼      ロバート・ハーメル
純粋に、映画が上手い。脚本が上手い。なのにあまり観られて無いのが残念な気がします。ヒッチコックよりも後の人、ですけれど、ほぼほぼ同時代ですし、とても上手いです。この監督ももう少し掘りたい。
第8位    ハード・コア    ポール・シュレイダー
なんで東京国際映画祭ではやったのに、他ではやらないのでしょうか??もうDVDを買うしか無いのかもしれませんが。ポール・シュレイダー監督作品で日本未公開作品、多すぎませんか?好きな方は結構いらっしゃるはずですし、BLACKHOLEでも、ポールといえば、シュレイダーですよ!!お願いします、早くMaster Gardener が観たいです。MISIMAも観たいです。
第9位    恋文        田中絹代
女性監督のこの作品の素晴らしさはちょっと別格ですし、今、映画黎明期の女性の関わりや業績に光が当たっているので、どうかこの作品にも光が当たってほしいです。
第10位   センチメンタル・アドベンチャー      クリント・イーストウッド

 

イーストウッド監督作品は好き嫌いがいろいろありますが、何度見返しても、この作品を超えられない気がします。私のイーストウッド最高傑作です。

 

来年もよろしくお願い致します。

「ペリリュー 楽園のゲルニカ」を観ました

2025年12月30日 (火) 12:26
久慈悟郎監督     東映     吉祥寺アップリンク
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   53/135
ペリリューという人の話かと思っていました、すみません、全くペリリュー島のことは知りませんでした・・・ただ、戦争映画なのにこのキャラクターで、どこまで出来るのか?が気になって。
先の戦争の末期、昭和19年の夏、田丸二等兵はペリリュー島に配属されて・・・というのが冒頭です。
私はこの映画の価値はあると思います。恐らく、2025年に10代後半から30前くらいの方々には、こういう作品も必要なのではないか?と思います。私の世代であっても、文章から入る人もいれば、漫画から知識を得て、その後自ら調べる人が出て来れば、この映画の価値はあると思います。
いつも通りwiki調べで恐縮ですが、本当にあった事から着想を得ての、フィクションです。フィクションならなんでもやって良い事にはなりませんが、それでも必要な事だとも思います。
wikiによると、考証も入っていますし、驚くべき事に、当時の生還者の方2名がご存命で、作者も取材をされていますし、そして、協力的な方もいれば、拒絶された方もいらっしゃるようで、本当に戦争というのは悲惨です。
体験された方の、協力と拒絶は知れて良かったですし、納得もします。
生きて虜囚の辱めを受けず
誰の言葉なんでしょうね、本当のところ。戦陣訓ということが必要だった事は理解しますけれど、その影響、余波、考えさせられます。
先の戦争にまつわる一環に興味のある方にオススメします。

「プレイ・ダーティ」を観ました     Play Dirty

2025年12月29日 (月) 13:56
シェーン・ブラック監督     MGMAmazon     Amazonprime
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   52/134
何とか今年も目標達成しました。
新作のノルマが大変でした・・・多分私の映画の好みが偏ってるせいだとは思いますが、観たい、と思える作品が少なく感じます。多分私の好みの映画って流行らないんだと思います。凄く悲しいし、なんなら現在の状況だと、洋画が入ってこなくなりつつあるわけで、本当に来年も同じノルマが達成できるか?微妙な気がします。それに中期高齢者としては、何時なんどき、終わりが来ても不思議じゃありません。
あとはもう2日残っているので、何か映画館に行けたらと思っています。
シェーン・ブラック監督、という事は、あの名作「ナイスガイズ」の監督!という事で早速観ました。
小さい部屋に男が3名いて、若い、そして粋がっている男に向かって年配の男が諭しているのですが・・・というのが冒頭です。
すっごく最高に面白い映画!!声を出して笑えます。そしてなんでこの作品が映画館でやらないのか、本当に不思議です。
所謂ケイパーモノのジャンルに入ると思います。チームで盗みを行うのですが、スリル溢れていて、最高。
映画のジャンルは様々ありますし、何と言ってもエンターテイメント性が最も好まれると思いますが、完全にエンタテイメントに振り切っていて、最高です。
ただ、不謹慎な笑いでは成るかも知れませんし、ヒドイな、とも思いますが、これ、実際に役者さんが演じていて誰も困ってませんし、不謹慎な笑いを共有する楽しさってありますよね。
マーク・ウォールバーグが主演なんですけれど、相棒役にラキース・スタンフィールドさんという方なのですが、この人が凄く良かった。逆にマーク・ウォールバーグ扮するパーカーは、切れ者ですし、カッコイイのでしょうけれど、あまりになんでも出来て、それだとスーパーマンみたいになってしまい、現実味も薄くなるし、ちょっと味気なくなってしまっていいると思います。こういう万能感が好きな人、ヒーローに憧れられる人って、なかなかスゴイな、とは思ってしまいます。なれないし、苦悩も多いと想像に難くないのに、陶酔感でヒーローに憧れるのってなかなかです。幼少期なら分かりますけれど。
とにかく、かなりの悪党の話しなんですけれど、非常に面白かったです。
しかし、派手な映画でした。
アクションが好きな方にオススメします。

2025年の読書

2025年12月27日 (土) 09:28

2025年は久しぶりに読書にも少し時間が取れた1年でした。

 

で、ちょっと自分事ながら驚いたのですが、このブログ、2010年6月からやってて、え?となりました・・・その前にもやっていたのですが、知らないうちにそちらのブログはサイトそのものがなくなっていました・・・gooブログという場所だったのですが・・・その時も1年くらい、やってたと思います。もう思い出せない・・・

 

その頃、というか若かったころは、多少は趣味が読書、と言えた時期でしたが、ここ10年くらいは全く本が読めない時期でした。

 

それが久しぶりにそれでも20冊程度で、それは読書とは言わない感覚もあるのですが、全てを相対的に見ると、自分事として、久しぶりに読書に時間を作れた1年間だったと思います。

 

そのきっかけになったのがアガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」でした。本当に素晴らしい本と出合えた事、そして割合すぐにもう1冊、J・B・プリーストリーの「夜の来訪者」を読めた事も僥倖でした。どちらも素晴らしい本で、あまり懐古主義にはなりたくないのですが、そうは言ってもホモサピエンスが生きている意味ってもしかすると、想い出を作る事のような気もしますし、というか他には何もない気もします。今でなければ理解出来ない一期一会の繰り返しですし、そういうモノな気もします。

 

来年も、というよりは、ここ数年、いやもっと言うと10年くらい前から、もういつ何時亡くなる事になっても、おかしくはない年齢になっていて、その自覚もあり、生きている間に、良い本とめぐり合えれば、と思います。

 

そしてどんどん、現代の作家の素晴らしい作品と言われる書籍に、距離と感じやすくなった、と言えるでしょう。評価の高い村田沙耶香さんや王谷晶さんの著作の、良いと言われる部分はある程度理解出来ても、そのフレッシュさを感じ取れても、いわゆる古典として評価のある程度定まった書籍と比べて、その興奮なり驚きなりの深度は浅いな、と感じてしまうように、つまり老人になった、という事なんですけれど、なってしまいました。

 

老人力©赤瀬川源平がついた、という事です。これからも前期改め、中期高齢者として生きて行こうと思います。

 

身体の老化の進み具合は、人それぞれ。私は比較的身体的老化が早く、精神的には中学生くらいで止まった感覚があり、情けない限りです。

 

もう数冊読み進めているのがあるので、それを読める幸せを感じています。

「ストレンジ・ダーリン」を観ました     Strange Darling

2025年12月26日 (金) 08:59
https://www.youtube.com/watch?v=71iuHvMX5JE
JTモルナー監督     ミラマックス     U-NEXT
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   51/133
新作を観ないとと思いつつ、観たい作品になかなか行けない状況で、今年もあとわずかなので、いつも通りU-NEXTさんにお世話になります。
ホラー映画、というジャンルものではありますが、かなり好印象を持ちました。ちゃんとしてる。
緑の森の中を失踪する、金髪で赤いスクラヴを着た女性が・・・というのが冒頭です。
基本的にネタバレ厳禁な映画です。そしてホラー映画のていを取っていますが、確かにホラー作品だけれど、それだけじゃない映画です。
非常に、色使い、映画の見た目、ルックに素晴らしさがあります。
この色使いを観るだけでも、価値のある作品。無論、この映画の価値はそれだけじゃなく、あくまでたくさんある中の一つなんですけれど、そのクオリティが、非常に高い。これが重要で、このクオリティや思い付きやアイディアを、ちゃんと現実や映画内リアリティに落とし込む事に、手を抜いていない。これが本当に立派。
小道具もちゃんとしてて、私、基本的に銃器に興味がわかないのですが、この男の持っているライフルの造形と色、凄く良いと思いますし、このライフルについて知りたくなりました。凄くスタイリッシュ。スクラヴの赤の色合い、色味も素晴らしいし、ネオンの赤と青の印象の良さ、いろいろ本当に素晴らしい。
そしてホラー映画に愛の無い私からすると、凄くホラー映画ファンって、つまりジャンル映画ファンって、安い。という感覚があります、もっとくれ~、もっとちょうだい~みたいな幼児性を感じてしまう・・・そうじゃないんでしょうけれど、そうみえる部分がある気がします。
だから今作は凄く良かったし、ちゃんと怖いし、ちゃんと整合性があり、観客の思い込みとか、謎に対するスタンスを考えて作られている。こういう丁寧な仕事に対しては、凄く評価してしまいます。
というのも、この年末にくだらない日本製のホラー映画を観たからで、まぁしょうがない。比べるのがおこがましいというか、全然別物なんですよね。
とにかく観ている間、ずっと、え?とか、だとすると、とかが止められなかったので、大変我を忘れる事が出来、それって大変幸せな時間です。
あ、でもスプレーを持って入ったな、とか、いろいろ気付ける事もあった。倒れてるけど、銃痕が無い、とかある種の矛盾とか、気付きもいろいろあって、ニヤリとはしてしまいます。
かなり新しく、そして私も一様に、刷り込みがある。
映画のルックが整って上質なだけで、誰にでもオススメ出来るのって本当に凄い事です。
EL
ラストの字幕だけがまだ謎なんで、これから調べに行きます。
映画が好きな方に、オススメします。
JTモルナー監督、名前は覚えた!
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