井の頭歯科

「方舟」を読みました

2026年1月13日 (火) 09:16
夕木春央著     講談社文庫
有栖川有栖さんが帯で「この衝撃は一生もの」とまで書かれているので・・・ええ、まぁ誇大広告であろう事は理解しているのですが、何せ初めて読む作家さんだったので。それと、タイトルは素的だな、とも思いましたし。
これ、設定だけ出だしで書きますけれど、まぁ、宣伝でも使われていますからネタバレには当たらないと思いますが、なかなかです。
山深い場所にある捨てられた地下施設、方舟。地下3層構造で、たくさんの部屋があります。しかし地下3層目は水没しつつあり、この地下施設に大学時代の友人7名が泊りに来ると、そこへキノコ狩りで遭難した親子3名が加わり、そしてその夜に巨大地震があり、2つしかない出入り口のひとつが塞がれ、誰かを犠牲にしないと全員が水没する状況になり、そこで殺人事件が起こり、その犯人こそ、その犠牲者になるべき・・・
と、てんこ盛り過ぎるんですね・・・料理なら胸焼けを起こしています・・・
そして、とにかく、登場人物が、凄く、そういうモノだとしても、なんだかなぁと思う行動をとるんですよね・・・
みんなどんでん返しが好き過ぎると思う。
正直、この作品、いわゆるジョン・アーヴィングが言ったとされる、物語はラストシーンから書かねばなるまい、という手法で描かれている気がします・・・そして、どんでん返しの 為の 後付けの理由を作った結果、この作品が生まれたんだと思います。
人物描写もそこまで、ではないし、あくまでミステリなんで、そこに拘泥し過ぎているけれど、だからこそ進化した日本の本格ミステリというジャンルの、進化の袋小路みたいな感覚になりました・・・
いや、逆算とは言え思いつくの凄いけど、まぁ現実にはあり得ないだろ、それは、という大筋なんですよね・・・
地下の施設方舟、同じタイミングで家族と遭遇、巨大地震、浸水があってタイムリミット、殺人・・・どんだけ重ねないとこの状況が生まれないんでしょうか・・・
それと、閉じ込められた後っていわゆる相互監視って起こるモノじゃ・・・安全性への配慮が無さすぎる・・・なんなら少なくとも2名か3名のグループで行動するのが普通!
あと、水位が上がれば同時に浮かんでいけるルートを探すとか、滑車を動かすのに横で動かせる仕組みを作る方が現実的な気がするし、塞がれる仕組みも、そりゃ謎の施設だから、そこまでの設定は要らないかも、ですけれどいくらなんでも、とは思います・・・
とは言え、そういう全てを、日本の、本格ミステリ、という名のジャンル小説として飲み込める人になら、響きそうです。そういう意味ではマッチ棒でお城を作りました、的な凄みはあります。でもどうせ作るならもう少し人が住めたり実用性があった方が、とかいう野暮みたいな話になってしまいます私の感想も。
昔は私も、本格ミステリ好きだったけど、今は遠くに離れてしまったな、という感慨にふける事になりました。
島田荘司、に見いだされた人々のジャンルだった頃は付いて行けたけどね。
この界隈での最も好きな作家で言えば法月綸太郎さんですし、やはり誰にも超えられない島田荘司の「占星術殺人事件」はちょっと頭抜けていますよね。
ミステリが好きな人にオススメします。ただ、味付けがかなりキツいですよ、とは付け加えておきます。

「女と男のいる舗道」を観ました     Vivre sa vie

2026年1月9日 (金) 08:50
ジャン・リュック・ゴダール監督     ヘラルド    モーク阿佐ヶ谷
2026年公開映画/2026年に観た映画   目標52/120   0/2
モーク阿佐ヶ谷さん、最近行けてなかったので。
たまたま観れる作品がこちらだったので。初見です、恥ずかしながら。
12章からなる断片。しかも音楽の使い方が、凄く特徴的。恐らく1フレーズを繰り返して使われていて、なんと言いますか、センスを感じます。それもおフランスの。
恐らく、私も私も分からない時は分からないのですが、理解しよう、とする能動性って絶対に必要で、それがいらないものをエンターテイメント、と言っている気がするのですが、面白いって楽しいとかだけじゃなく、興味深い、とか知らない事実を知れた、とか、絶対の正解ではないし事実は過去の事なので証明出来ないけれど、もしかしたらAがBに影響を与えていたとすると、というIFではない可能性が面白かったりする事ってあると思いますし、それを全部、単純に、面白いか?という単語で全部振り落とすのは、どうかと思います。
そういう意味でおフランスの映画を、日本語話者でそれしか知らない私のような読解力の無い能力の低いホモサピエンスが観る時は、相当に、作品に寄っていかないと汲み取れない事たくさんあると思います、特に映画界でそれなりに、どころか一世を風靡して実績を残されているわけで、当然です。
12章あるんですけれど、確かに断片ではあるものの、非常に単純明快なストーリーな上に、非常に重要な場面でカール・テオドア・ドライヤー監督の名作「裁かるるジャンヌ」がかかります。もう丸っとかかります。この辺は剛腕って感じもしますしリスペクトもあるんですけれど、まぁ凄いですね。
それと、構図、画角が凄い。鏡を上手く使って、凄く気になる事象が鏡の中ではチラリと写ってるんだけれど、画角の中では確認しずらい、意識を画面に異常に強く意識向けさせられるんで、本当にある意味疲れる鑑賞になります。
そしてアンナ・カリーナの魅力、だけで出来上がってる。これも相当に変わってるんですけれど、その魅力がめちゃくちゃに強い。目が本当に強い。
最近読んだ蓮實重彦先生の書籍だと、蓮見先生は映画のことをショットが全て、と言い切るくらいなんですけれど、まぁ好みのありますし、別に異論を唱えるわけじゃ無いですが、他にもいろいろ好きに観て良いと先生もおっしゃっていますし、私は脚本が最も重要だと思っています。どんなに名優が出ていても、脚本、その細部にまである程度の気遣いがされていないと、せっかくの名優の演技でさえも、飲み込みにくくなってしまう軟弱な映画鑑賞者なので、ショットの良さというよりは、画角の凄さは感じられました。
モノクロではありますが、大変に興味深い作品。
今度フランス映画の中でも1、2を争うくらい好きな「汚れた血」の4Kがくるそうなので、是非観に行きたいです。
フランス映画が好きな方にオススメします。

「世界一不運なお針子の人生最悪な1日」を観ました     Sew Torn

2026年1月6日 (火) 09:05
フレディ・マクドナルド監督     SYNCA     シネマカリテ
2026年公開映画/2026年に観た映画   目標52/120   0/1
あけましておめでとうございます。基本的に余生モードになりました、というかここ数年はずっともうだめだ、と思いながらの生きてる時間だったのですが、もう完全に、中期高齢者となり、余生モードに入りました。あとは1日というか今一瞬を生きているだけです。
2026年の映画初めはこちらです。シネマカリテさんが失くなる前に、ということで。
かなり凄惨な場面に、カメラ目線でこちらに訴えかけてくる女性がいて・・・というのが冒頭です。
この冒頭シーンはもちろん最期のシーンで円環構造なんですけれど、ファーストショットの2秒くらいで、あ、これラストシーンなんだな、となぜか解るようになりました。うん、映画の見過ぎかもしれません。当たり前ですが、私はそれほどの中毒者では無いです、世の中には本当に、どうかしてるくらい、映画を観ている人がたくさんいらっしゃいますけれど、そんな人たちとは比べ物にならないくらいのレベルではありますが、なんか、そう感じました。もう少しいろいろ生活を改めないといけない、という啓示かもしれません・・・
凄くフレッシュ、というわけではありませんが、楽しめる映画体験で、タイトルだけで観にきましたが、こういう、期待してなかったけど、これくらい楽しめる映画だったら基本的にいいな、という感じです。
製作はかなりしっかりしてますし、それなりにお金もかかってるし、想像の斜め上、少しだけだけど、その斜め上加減が良かったです。
キャストもかなり少ないですし、それぞれにキャラが立ってていい感じ。
お針子さんの特技、だけを生かして必死に生きてる主人公の良さ、が前面に出てる作品なんですけれど、それに乗れないと、振り落とされるかも知れません。これは、フランス人に英語を喋らせていないとリアルじゃない、という勢が居るのと同じ気がします。そもそも映画で作り物なんだから、そこまで目くじら立てんでも、という気もしますけれど、まぁ気になる人も居るかと思います。でも映画内リアル、リアリティラインさえしっかりしていれば、私はあまり気にならないです。そういう意味で面白がれた。
また風景画素晴らしく、この辺も物語とのギャップがあってイイです。
映画中での最も良かったのが、ダンスシーンです。ここは必見。
個人的に好きな監督、ジャン=ピエール・ジュネ監督っぽさもあり、素晴らしかった。
ちょっとしたコメディが好きな方にオススメします。

2025年日本公開映画極私的ベスト10

2025年12月31日 (水) 09:52

2025年もいろいろお世話になりました。

 

まさか2025年の年末まで生きているとも思わなかったのですが、まぁ明日だってそうなんですけれど、本当に不思議です。毎日生きている事に感謝と新鮮な驚きがあります。これが老人力©赤瀬川源平です。どんどん老人力が付いてきていて、我ながら驚きです。私は身体的老化の速度が本当に早いです、適性が高いんだと思います、老化に対して。そして残念ながら精神的な成熟が、全く起こらないので、本当に哀しいのですが、仕方ないです。

 

なんでこんな気持ちになるかというと、今年は、いやさ、今年も、敬愛する、尊敬できる、大好きな、巨人が亡くなられてしまっているからです。デヴィッド・リンチ、ジーン・ハックマン、小林じんこ、ダイアン・キートン、ウド・キアー、そしてロブ・ライナーに、何と言っても驚愕なのが仲代達矢・・・こんな偉大な方々と比べるわけでは無いですけれど、この方々がご存命のうちに何も返し出来てないのに、のうのうと生きてる事が申し訳なく感じたりします。

 

今年は映画館では28本しか映画が観られなかった、残念、配信とかDVDとかで全部で135本観れました。まぁまぁな数字です、私の能力の低さからしたらこの辺が限界。

結果

配信103 映画館28  DVD4 合計135
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   53/135
となりました。

 

理由は説明出来るけれど、あえてしないけど、ワーストを挙げておきたい。

かなりヒドイ映画だと個人的には思います、好きな人多いけれど、それって本当にどうなの?と思いますし、人には人の感想があり、好きな作品もあるけれど、嫌いな作品も同じようにある。

 

ワースト第3位 Wicked: Part I  

普通に駄作でこれ以下はもうないと思っていたが、3位ですよ・・・伝わらないと思いますがSWⅨの後の世界に生きてて、これは無い。

ワースト第2位 国宝

国宝って、なんだか知ってますか?調べたらいいですよ。

ワースト第1位 近畿地方のある場所について

これ本当に映画なんですかね

 

 

普通に真剣に観た結果です、当然好みの問題もあるけれど、好みとか以上に、これでいいのか?本当に?と思う事多かったな。多分私の心が狭いからなんでしょうけど。

 

 

2025年日本公開映画 極私的ベスト10

 

第10位 Anora

 

ショーン・ベイカー監督作品は全然観てないし、なんなら自分の好みとはちょっと違う気がします。それでもこの作品を新宿ピカデリーで観たのは、直前に今年のワースト3位に入る映画体験があったからで、あまりにこのまま帰る気持ちになれなくなり、この作品を続けて観た経験もあって、普通に鑑賞するよりもハードルが低くなってたからもありますが、何より一緒に劇場で観ていた方々(ちなみにほぼ満席)が、中盤の、あのドタバタ劇から捜索が終わるくらいまで、こんなに劇場で笑っていいの?というくらい体感でお客さんの8割が、声を出して、笑っていたからです。こんな体験は後にも先にもありません。なんというか、お笑いのライブを観ているくらいに(すいません、よく考えたらお笑いのライブに言った事が無い・・・想像上のお笑いライブ体験とお考えください)皆が声を出して笑っていたからです。私が映画館で体験してきたこれまでで、映画館の中では静寂に!というのがマナーですけれど、そんなマナーなんかみんなが同じように笑ってたら意味が無くなる、という初めての体験でした。多分この先も日本の映画館でこんなに笑いがこだまする事は無いと思ってしまうくらい、大爆笑の渦でした。座席が揺れるくらいですよ。凄い体験でした。映画も楽しかったし、脚本はイマヒトツですけれど、それ以上に映画のパワーを感じました。だってこんなに笑ってる劇場は私の映画体験では稀有だったので。

 

第9位 One Battle After Another

 

今年普通にオススメ出来る映画で言えば、間違いなくほとんどの人がこの作品を挙げると思います。それくらい全方向的に面白く素晴らしい作品。本当に良い映画でした。だから普通この作品が1位なんです。でも、これを上回る映画に出会えている事に感謝。しかし本当にPTAは映画上手い人。そしてトマス・ピンチョン早く読まなきゃなぁ。それと、ディカプリオは本当に凄い役者になりましたね、出てきた時の「ギルバート・グレイプ」も凄かったですが、ずっと最前線で様々な監督と組んでいて、ちょっと凄すぎますね。同時代に生きていられて嬉しい役者さんの一人です。

 

第8位 敵

 

ちょっとどうかと思うくらいに、長塚京三が素晴らしい作品。モノクロで大正解ですし、なんなら2回も観ちゃいました。正直、この映画の前半の生活を営みたい。恐らく私の考える全ての羨ましいが詰まった作品でした。しかし、長塚京三でさえ、いやさ筒井康隆でさえ、男性という生き物の悲哀、リビドーに支配されてしまうの、悲しいし、50オーバーのリビドーってただ苦しいだけなんだと思いますが、そこからも自由になれないの、生き物として仕方ないとはいえ、哀しいですね。キャスティングも最高ですし、なんならこういう最後も憧れるけど、何にもない人もいますよね(私)。

 

第7位 トワイライト・ウォリアーズ     九龍城寨之圍城

 

これもエンターテイメントに振り切った作品ですが、その振り切り方は、ちょっと突き抜けてまして、今年観た映画の中でも最高峰です。役者さんたち全員が素晴らしかった。特に最初の床屋のシーンはどうかしてる。あそこで心を鷲掴みにされました。アクション映画にはあまり興味が無い私でも、これは凄い。ただ悪役がちょっと強すぎる気もしましたが・・・香港映画にはまだまだ頑張って欲しいです。

 

第6位 ウォレスとグルミット仕返しなんてコワくない     Vengeance Most Fowl

 

やはり、この作品は外せない!クレイアニメの決定版です。今作も素晴らしかったけれど、そして本当に気の遠くなる作業を行っていただいているのに、本当に言いにくいんだけど、今年の新作映画の中でも6位なんだけど、「ウォレスとグルミット ペンギンにきをつけろ」のアクションの驚きには勝てなかった気がします。それくらい私はペンギンにきをつけろのアクションシーンが大好きです。列車シーンの驚きの機転、本当に面白いですし、グルミットが本当にカワイイ。結局この映画見た後に、何度も見ちゃいました。

 

第5位 KIM’S VIDEO

 

恐らく映画が好きな方ならやられてしまう作品。だって映画を、ビデオを救う話なんですよ。しかも、大物スターが大活躍するんです、そして様々な過去の傑作を、映画館で、観れる。この興奮はちょっと無い。私の大好きなジョエル&イーサンも出てきて最高。

 

第4位 The Apprentice

 

ドナルド・トランプという人物がどういう人なのか?コテンラジオのリンカン編も聞き、そして馬鹿にしない、というコンセプトや考えやその重要性を理解しても、権力に忌避があるにしても、それでもなお、どうなの?と思ってしまう人物の前日譚を知る事ができたのは良かったですし、何よりもロイ・コーンという人物の恐ろしさを知ることができたのは良かった。続けて観た「ロイ・コーンの真実」という作品がさらに色々補強して来れたのですが、本当に恐ろしい・・・そして、トランプを知ってしまった世界は無かった事にならないので、次はもっと酷くなるんでしょうね・・・

 

第3位 みんな、おしゃべり!

この作品はラジオのアフター6ジャンクションを聞いてなかったら観に行けなかったです。世の中は本当に広いですね。エンターテイメント作品に仕上がっているのが本当に尊い。観ている間はかなり笑ってしまいますし、微笑ましい映画。そして観終わった後に、とても考えさせられる。コミュニケーションってどんな人にも必要な能力で、まぁこれが低くて困る事が多いのですが、だからこそ勉強が必要。アップデートが必要なんです。もし、アップデートしない事を保守と言っているなら、それは保守じゃないのではないか?封建主義なんじゃ無いのか?とか思ってしまいます。役者さんも最高でしたが、主演の長澤樹さんの魅力、ちょっと飛び抜けてる。

 

 

第2位 銀河特急 ミルキー☆サブウェイ

私にとっては2025年は銀河特急ミルキー☆サブウェイを観た年として記憶される事になります。それくらい衝撃度、中毒性の高い作品です。1話3分ちょっとの12話で完結のYoutubeで見られる動画なのですが、アニメーション作品として観たことがない、大変にフレッシュな作品です。本来ならこれが1位なのですが・・・

 

 

第1位 I Saw the TV Glow

基本的に恵まれた時間を生かさせていただいている、と思いますが、それでも世界と自分の断絶を感じない日は無いでしょう。大変に哲学的な映画、とも言えますし、わからない人には、わからない映画だと思います。しかし分かる人には、分かる。多分、わからない人は幸せだからこそ、です。気づかなくて正解かも。だが、気づいてしまった人には、無かった事にならない。だからこそ、個人的な映画。しかもデヴィッド・リンチの遺伝子を持っている。そして、なのに、優しい。そう、よく考えると、ポジティブではありつつネガティヴを通り抜けない限りポジティヴになれない私には、私にしか受け取れない何かを受け取ってしまって喰らった作品です。だからこそ、みんな、おしゃべり!とも繋がる映画。この映画の冒頭に、アスファルトに書かれている、この言葉がまさに私にとっての救いであり、その時を選ぶ事が出来る、それが自由というものでは無いでしょうか。There is still time

 

 

それ以外にも、ひゃくえむ。も素晴らしかったですし、プレイ・ダーティも間違いなく最高の映画体験なんですけれど、今の気分だと、このランキングです。

 

蛇足

 

旧作 過去みてる作品含む 2025年に観た映画極私的ベスト10
第1位    阿修羅のごとくNHK  和田勉・高橋康夫演出
第2位    阿修羅のごとくⅡNHK 和田勉・富沢正幸演出
是枝監督でさえ、流石に、全然、全く、歯が立たない。というか、なんでこんな企画で通したんでしょうね。役者がどんなに頑張っても、報われない事が、同時代脚本、というだけで無理な感覚あるのですが、もしかすると脚本の書き手の数が足りなくなっているのかも。もしくは、嫌だけど、マーケティングで安全牌を選び続けた結果?しかし、オリジナルの素晴らしさには驚きました。
第3位    アギーレ/神の怒り   ヴェルナー・ヘルツォーク
驚きの冒頭シーンから、驚愕のロケーション。こういうのそれこそ天才・フリードキン監督でしか出来ないと思ってましたが、凄いです、ヴェルナー・ヘルツォーク監督。続けて観た「ノスフェラトゥ」も凄かったですけれど、これは凄い。
第4位    斬る         岡本喜八
今年も岡本喜八監督作品をそれなりに観ることができて幸せ。仲代達矢と岡本喜八のコンビは最高です。
第5位    女が階段を上がるとき     成瀬巳喜男
高峰秀子さんはどんな監督にも魅力的に描かれていますが、成瀬巳喜男監督はそこにさらに上質な何か、を必ずプラスしてきます。成瀬巳喜男と高峰秀子のコンビなら、やはり乱れるになってしまうけれど、この作品も凄かった。
第6位    ペトラ・フォン・カントの苦い涙      ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
ものすごく、変な映画です。ですが、この映画の魅力はちょっと飛び抜けている気がします。これからもいろいろ観れるうちに見ておきたい。しかし監督、という職種の方々の観察眼、怖いですよね・・・
第7位    どろ沼      ロバート・ハーメル
純粋に、映画が上手い。脚本が上手い。なのにあまり観られて無いのが残念な気がします。ヒッチコックよりも後の人、ですけれど、ほぼほぼ同時代ですし、とても上手いです。この監督ももう少し掘りたい。
第8位    ハード・コア    ポール・シュレイダー
なんで東京国際映画祭ではやったのに、他ではやらないのでしょうか??もうDVDを買うしか無いのかもしれませんが。ポール・シュレイダー監督作品で日本未公開作品、多すぎませんか?好きな方は結構いらっしゃるはずですし、BLACKHOLEでも、ポールといえば、シュレイダーですよ!!お願いします、早くMaster Gardener が観たいです。MISIMAも観たいです。
第9位    恋文        田中絹代
女性監督のこの作品の素晴らしさはちょっと別格ですし、今、映画黎明期の女性の関わりや業績に光が当たっているので、どうかこの作品にも光が当たってほしいです。
第10位   センチメンタル・アドベンチャー      クリント・イーストウッド

 

イーストウッド監督作品は好き嫌いがいろいろありますが、何度見返しても、この作品を超えられない気がします。私のイーストウッド最高傑作です。

 

来年もよろしくお願い致します。

「ペリリュー 楽園のゲルニカ」を観ました

2025年12月30日 (火) 12:26
久慈悟郎監督     東映     吉祥寺アップリンク
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   53/135
ペリリューという人の話かと思っていました、すみません、全くペリリュー島のことは知りませんでした・・・ただ、戦争映画なのにこのキャラクターで、どこまで出来るのか?が気になって。
先の戦争の末期、昭和19年の夏、田丸二等兵はペリリュー島に配属されて・・・というのが冒頭です。
私はこの映画の価値はあると思います。恐らく、2025年に10代後半から30前くらいの方々には、こういう作品も必要なのではないか?と思います。私の世代であっても、文章から入る人もいれば、漫画から知識を得て、その後自ら調べる人が出て来れば、この映画の価値はあると思います。
いつも通りwiki調べで恐縮ですが、本当にあった事から着想を得ての、フィクションです。フィクションならなんでもやって良い事にはなりませんが、それでも必要な事だとも思います。
wikiによると、考証も入っていますし、驚くべき事に、当時の生還者の方2名がご存命で、作者も取材をされていますし、そして、協力的な方もいれば、拒絶された方もいらっしゃるようで、本当に戦争というのは悲惨です。
体験された方の、協力と拒絶は知れて良かったですし、納得もします。
生きて虜囚の辱めを受けず
誰の言葉なんでしょうね、本当のところ。戦陣訓ということが必要だった事は理解しますけれど、その影響、余波、考えさせられます。
先の戦争にまつわる一環に興味のある方にオススメします。
ブログカレンダー
2026年1月
« 12月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
アーカイブ
ブログページトップへ
地図
ケータイサイト
井の頭歯科ドクターブログ