井の頭歯科

「ウォータシップタウンのウサギたち HDリマスター」を観ました     Watership Down

2025年8月9日 (土) 09:27

 

マーティン・ローゼン監督     角川ヘラルド     DVD
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   28/73
友人にお借りしました。児童文学の匂いを感じさせる、神話チックな話しでもあり、最近観た映画の流れで言うと「火の鳥 うさぎ編」です。いや、なんでも火の鳥のなんとか編に出来るくらい手塚治虫先生は凄いなぁ。
うさぎにおける神話が語られて・・・というのが冒頭です。
うさぎ建国紀でもいいし、なんならうさぎ旧約聖書でもいいと思います。
うさぎのたくさん住む村では、上士(アウスラ)や長とか村長とか将軍とか、うさぎの世界でも階級社会になっていて、またこれが、うさぎのみならず、ホモサピエンスにとっても波及出来る世界構造。しかし、上士って言葉、土佐の侍以外で聞いたの初めてです。これを端的に示しているのが、全然関係ないと思われるかもしれませんが、「水曜どうでしょう」のベッド争奪戦です。
映画の感想からはズレますが、大切な話しなので、概要を説明しますが、基本的には水曜どうでしょうの「リヤカーで喜界島一周」をご覧いただくのが最適です。
概要として、2名の出演者、鈴井貴之(当時38歳)さん、大泉洋(当時27歳 4名の中で最も若手)、加えてディレクター陣の嬉野(当時41歳)、藤村(当時35歳)がツインルームに企画「リヤカーで喜界島一周」の為に前乗りした朝の話しです。
この部屋はツインルームで、エクストラベッドを2つ入れています。大泉洋さんは「当時でも朝日テレビに出演する際はツインルームを1名使用しているそうですが、この企画では若手、その大泉さんの長い名台詞(私のうる覚えですが)
「テレビ朝日より私が貢献しているHTBでは、ツインルームの4人使用して、その中のベッドにランクの差を設けて、時間をかけて調べ、最も寝心地が悪いベッドに私を寝かせてくる」
つまりこれです。うさぎの社会であっても、年齢や能力、そしてイヤな事に血筋とか名家とかの、自分で獲得したわけではない事柄に付随して、同種の中で差を設けて、権力の勾配を作って、それを恣意的に判断する・・・
それをうさぎの世界で見せてくれます。ただし、うさぎの世界、社会なので、非常に美しく児童文学なのでメルヘンチックに、と予想されると思いますが、全然違います。
もっと神話的なんです。そこが最高。まるでホメロスっぽさまである。オデュッセイア。知恵の話しでもある。そして神話とは残酷というか原始的なので、どうしても極端になります。だからこそ、プロトタイプとしての汎用性が高い、教義に満ちて見えます。
ネタバレになるので避けますが、一見の価値ありです。
それと、音楽、素晴らしい。挿入歌も劇伴も、ちょっとジョンウィリアムズっぽさを感じます。壮大。あ、確かに戦の曲って、どうしてみんなホルストの火星っぽくなるんでしょうねぇ。
それと名前がカワイイ。私はきっとピプキンくらいの弱者なんだが、この可愛さはないから・・・
あ、それと折角エンドロールで名前で紹介されているのに、猫だけ、猫で、それはないんじゃ・・・と思いましたよ。
生き物とは、自分の意志で選択、行動するから価値がある、魂の輝きがある(槙島聖護)と思っている人にオススメします。

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