井の頭歯科

「白夜行」を読みました

2011年2月3日 (木) 09:11

東野 圭吾著     集英社文庫

小学生時代の同級生の友人にオススメしてもらって図書館に予約。してから早数ヶ月!やっと手元に来ましたので読みました。かなり一気に読めるリーダビリティ高いエンターテイメント作品です!どちらかというとピカレスクロマンと言いますか、もちろんミステリーでもありますし、昭和の時代を振り返れるノスタルジーも感じられる作品です。

1973年の大阪。質屋を営む桐原 洋介が廃虚となったビルで他殺で見つかります。容疑者は数人に絞られていくのですが、アリバイがありなかなか逮捕に至りません。被害者の息子である桐原 亮司は小学生。容疑者である西本 文代の娘である西本 雪穂も小学生。この2人の物語が平行して語られます、その時代のトピック的な事柄に絡めながら綴られます。

非常に人気のある作家さん、私は「探偵ガリレオ」しか読んだことがなかったのですが、かなり多作な方なんですね。人気があるのも良く分かります、何かと何か(ある事件とその年代を知っている人にとっての懐かしさとか)を繋げるのも上手いですし、何より非常にぐいぐいと読み手を物語に引っ張りこむフックが強力!謎に対してある方向を示唆はするものの、ぼかしておいたり、登場人物が非常を多くしてそのどこかに感情移入できるキャラクタライズになっています。何より主役の心情を『語らない』ことで浮かび上がらせる、というテクニックはなかなか難しいと思います。

謎解きが好きな方に、1970年代以降の記憶がある方に、オススメ致します。

正直、どちらにも取れる解釈が成り立つために、非常に終わり方に強引さを感じます、続編がある、と言うことなのでしょうか?そしてもうこの作品を読んだ方と(オススメしてくれた同級生!)話してみたくなりました。他の方の納得の仕方が知りたいです。

で、今日知ったのですが、この作品、ドラマにもなってて、映画化もされるんですね!一体どうやって映像化するのでしょうか?その場合は受け手の自由度はかなり少なくなると思うのですが。ドラマはともかく、とりあえず映画の尺ではかなり厳しいのではないでしょうか?結構ハードル高いと思います。私はこの文庫のカバーの方でイメージしてしまいましたが、この方々(有名な役者さんなんでしょうか?)が出演されるのでしょうか?

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