井の頭歯科

「ゴッド・ブレス・アメリカ」を観ました

2012年8月21日 (火) 09:20

ボブキャット・ゴールドスウェイト監督       トランスフォーマー

シネマライズで公開まだ2週間なのに既に夜1回レイトショーだけになってしまってます・・・人気ないんでしょうね~でも私はそれなりに好感度高い作品でした。いろんな意味で考えてしまった作品。最近の流行りのモチーフではないか?と思う「市井の一般人である人物が『正義』を問う」に括られている作品でした。ただ、過激でご都合主義ではありますが、しかし共感してしまう作品です。現実に於いてこういう事件はいたたまれないでしょうし、許せませんが、映画だからこそ出来うる表現だと思います。

妻と離婚したサエナイ男フランク(ジョエル・マーレイ)は妻になんとか子供に会わせてくれるように頼むものの、娘からケンモホロロに断られてしまいます。会社ではふとしたことからセクシャル・ハラスメントの疑いを受けて解雇!しかも頭痛が酷いために医者に向かって検査結果を聞けば末期の脳腫瘍の為余命は少ないとの宣告!!まさにどん底中のどん底に陥ったフランクは自暴自棄になって自殺を試みようと思って何気なく見ていたテレビに・・・というのが冒頭です。

社会という世界、テレビで映し出される世界に、異常な違和感を感じ、安易で浅薄でインフレーションを起こしているモノに対して素直な怒りと嫌悪感を抱いていた市井の人フランクが、余命も少なく生きる希望を失ったことで、安易に引き金を引けることに気がつき、しかし実行するまでの葛藤、また実行してからの葛藤を描いたストーリィです。

単純なストーリィではあるものの、結構細かく気をつけて作られていますし、過激な表現や描写は行われていますけれど、ただ単に過激なだけでない、見せたいものやストーリィ上避けて通れない部分の為の配慮はされている作品だと感じました。なのでこの映画で単純な感情の爆発を求めている方にも、やや醒めさせる描写や構図を示していますし、考えるとなるほどと頷けるつくりになっていて、私は好感持ちました。が、あまりに単純な作りに、単純にみえる手段を用いるという部分で興醒めされてしまう方がいても不思議ではない作品です。それでも、こういう映画が作られてしまう現状というものを考えさせられる作品だと思います。

非常に口汚くわめくセレブレティ気取りの女子高生をドキュメンタリーで追う番組、短絡な政治主張を繰り返し反論を与えない討論番組、差別発言を繰り返し煽る宗教家の番組、目立ちたいだけの少年が弱者であるホームレスに火を放った映像を放送するニュース番組、知的障害であろうと思われる弱者を笑いものにする番組・・・何かしら何処かで見たかのような既視感がありますよね。そんな番組に嫌気が差していたフランクの行動の顛末、そして関わってくる女子高生ロキシー(タラ・リン・バー)との関係性を描いた作品です。

映像はなかなかクリアで綺麗なんですが、時々ハッとさせられるかのような絵として、構図として、明かりとして、素晴らしい絵(ニューヨークの夕暮れから夜にかけての背景をバックに2人が並ぶシーンとラストシーン)があって、ここも見所だと思います。

何かしらの、社会に対する不満を抱えている方に、テレビが嫌いな方にオススメ致します。

ただ、ロキシーには共感出来なかったです、というかワカラナカッタというのが実感です。あくまでフランクに感情移入させやすくするために出てきたのか?それとも女子の方々にはある程度共感出来うる思春期の呪縛的な何かがあるのか?動機が見えなかったのでちょっと。最後もちょっと都合良過ぎないか?と思いました。ラストシーンにかかる曲も良かったです。

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