井の頭歯科

「ミッキー17」を観ました     Mickey17

2025年4月28日 (月) 09:41

 

ポン・ジュノ監督     ワーナーブラザーズ     ピカデリー新宿
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   12/32
私事ですが、白内障&眼球の傷を治す手術を受けまして、まぁ目は見えるようになったのは嬉しい事なんですけれど、老化を実感。まだ通院中だけど、観たかったので。
雪深い洞窟のような場所に倒れている男(ミッキー17:ロバート・パティンソン)のそばにティモ(スティーヴン・ユアン)がやってきて・・・というのが冒頭です。
まず、とにかくロバート・パティンソンが最高にイイです。これはパティンソンを愛でられる人には面白く、あまり好きでは無い人にはちょっと長く感じる作品になってるかも知れません。でも親切な事に、2つの味わいがあるので結構色々な人も大丈夫なのでは無いでしょうか?
また、スティーヴン・ユアンが出てくるので、もう最高です。この人、2枚目も3枚目もできる人なんですけれど、その兼ね合いが今作でも最高です。さすがのキャスティング。
SFですし、しかもかなりブラックな笑いもあるので、好みの作品。
ネタバレなしで言えることが少ないのですが、ブラックなユーモアでありながらもちゃんとしたSF作品だ、くらいしか言えない・・・
それといくらなんでも、なアレ・・・もう少し造形には気を使うべき。◯〇シカの元ネタは◯の◯星ですけど、いくらなんでも、もう少し変えないと・・・
ポン・ジュノ作品が好きな方に、ロバート・パティンソンが好きな方に、オススメいたします。
アテンション・プリーズ!
ここからはネタバレありの感想です。
未見の方はご遠慮下さいませ。
ネタバレありですと
まずミッキーが1人だけ、何度も死を繰り返しつつ、記憶はバックアップされた状態で、人間プリンターから複製され、記憶を入れられる設定なんです。これはある種の不死を扱った作品。これが結構考えさせられる。
死ぬとはどういう事なのか?をしきりに周囲の人から聞かれるミッキーだが、何度死んでも、怖さに違いなどなく、慣れもない。そんな当たり前の中、新たな惑星ニフルハイム到着したかと思えば、未知のウイルスの検体に使用させられ、何度もワクチンの出来栄えについても調べる検体になり、何度も生き変えさせられるミッキーの悲哀、なかなかシュールです。そしてどこかファニー。
さらに、冒頭のシーンに戻って、ニフルハイムは実は生きているのに、新たなミッキー18が生まれていて、これがまた、微妙に性格が違うのです。
ミッキー17はかなり臆病で普通に物事に流されていくいわゆるボンクラな人物なのに対して、ミッキー18はかなり強く生に対して衝動を起こせる、抗うことが出来る人物なんです。
映画は割合ずっとミッキー17のモノローグが続くんですけれど、このミッキー17のある種、抗うのではなく、なけなしの勇気を振り絞るまでの葛藤が良かったです。
その脇を固める悪友にスティーヴン・ユアンも最高でしたし、マーク・熱烈ジャンプ・ラファロとトニ・ヘレディタリー・コレットのまぁすごく分かりやすい、悪、上流階級、ワガママ、な演技は、基本笑えますし、特にマーク・ラファロの小指の演技はちょっとやりすぎのように感じましたが、笑えることは間違いないです。
あと、人間プリンターから出てくる際の、ウニョウニョしてるのが、本当にキモ笑える姿。
それ以外にもドロシーという役のキャラクターも良かったですし、その上司も、馬鹿っぽさ含めて、その地位にいる事含めて最高でした。
それにしてもロバート・パティンソンのダメ人間演技、最高ですよね。役者さんって本当にすごいんですけれど、ロバート・パティンソンって、ある種オスカー・アイザックと同列に扱える超ハンサムなのに、このダメ人間見せが最高でした。
上流階層との対比とか社会構造とか現代批判とか、色々あるんだと思いますが、それよりも、とにかく笑える、な点が最高でした。
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