井の頭歯科

「私は貝になりたい」を観ました

2025年6月6日 (金) 09:22

 

 

橋本忍監督     ラジオ東京テレビ     U-NEXT
2025年公開映画/2025年に観た映画   目標52/120   16/47
街の本屋がどんどん少なくなって、吉祥寺にはそれなりに本屋さんがありましたし、私にとってはパルコブックセンターが無くなってしまった事が1番のショックでしたけれど、まだ数件残ってはいるものの、新刊で冊数が少ない書籍だと、本屋で購入するには注文するしかないのが現状です・・・大変に嘆かわしい出来事なんですけれど、本屋さんには残って欲しくて、注文しようと思っていたのですが、つい雑事に追われてなかなか出来なかったのが、新宿に行ったついでに、紀伊国屋書店で急ぎ確認したらあったので、購入したのが、春日太一著「鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折」です。
橋本忍の脚本で見逃している作品はかなりありますし、戦後最大の脚本家、を誰にするか?はいろいろ解釈の分かれるところかも知れませんが、超有名な脚本家で間違いないですし、作品も多いです。
まだ1ページも読んでないのですが、目次で大きく扱っている作品で見逃しているのが、この「私は貝になりたい」でしたし、みんな大好き「幕末太陽傳」と「独立愚連隊西へ」フランキー堺産が主演ですし、U-NEXTさんはこういう作品もラインナップに入ってて本当に助かります。
次は「幻の湖」を観て、この書籍を読もうと思います。
(いろいろな呼称問題があるのを認知していますがあえて私が今のところの知識で)太平洋戦争の末期の土佐。子供が海岸を・・・というのが冒頭です。
これはどういう経緯で書かれたのか?とても気になります。タイトルの「私は貝になりたい」を含む遺書の部分は実際の出来事を扱ったニュースから着想を得たのか?この辺とても気になります、凄く意味について考えてしまうなかなか出てこない言葉だと思います。
で、戦争という非常事態の、そして当時の肌感覚を知らないホモサピエンスの中でも能力の著しく低い私にわかる事なんて何もないに等しいのですが、うちの国の組織ってどうしてこうなってしまうのか?理解に苦しんだりしますけれど、アメリカの分断みたいなモノを観ていると、やはりインテリに対する、そして賃金格差に対する恨みみたいなモノと近しいものがあるんでしょうね、と思わなくもないです。
主人公フランキー堺の演じた清水豊松は思想があるわけでも、インテリでも、肉体的な力も、上昇志向も無く、本当に普通の人に見えます。そしてこのように普通の人に対して、上官の命令は天皇陛下の命令であり絶対である、という確かに軍隊ですから規律は必要ですけれど、権力をかさに着て威張りたい欲を素直に出せる人がいる事は事実でしょうし、上官の上の方は立派に見えるし、その事を清水豊松も理解するまでに時間はかかったけれど、そして全員が悪人なわけではないけれど、どのような組織にもそういう威張りたい欲を発揮する人はいるでしょうね。
敗戦国に対する極東軍事裁判がいかに茶番か?について語られる事はあっても、自国民が戦犯について、この戦争の総括さえ行わず、その上サンフランシスコ講和条約に調印していて、悪くなかった、良い事もした、アジアの独立を助けた、とか自らを慰撫するのは、本当にどうかと思います。くどいようですが、本当にどうかしているし頭が悪いし、自虐視感という言葉を使いつつ保守を自称するのは、本当の意味での保守に失礼極まりない、と私は感じます。
少なくとも裁判の形式はとってくれている、なんなら弁護士も付けてくれている。軍事裁判さえない軍隊組織と比べて、どちらがまっとうか、なんならどちらの軍隊に所属したいか?を考えれば明白だと思いますが、まぁ仕方ないんでしょう。
これはかなり見られたドラマだと思いますし、評価も高かったと思いますけれど、リメイクされてて、怖いもの見たさで、いや、時間がもったいないな。
フランキー堺が好きな方、橋本忍が気になる方にオススメします。
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