デビッド・フィンチャー監督 ソニー・ピクチャーズ
「セブン」の、「ゾディアック」の、そして「ソーシャル・ネットワーク」のデビッド・フィンチャー監督最新作！結構期待して観に行って来ました！公開から時間は経ってしまいましたが、それでも新宿で日曜日にはバルト９とピカデリーでは満員！ただし、ミラノ座では結構空いてまして、やはり綺麗な映画館でシネコンは人気あるのだなぁ、と実感しました。日曜日の昼間の歌舞伎町が空いてるなんてなんだか不思議な光景でした、コマ劇場もなくなってますし、人の流れが変わってるのを感じました。
ミカエル・ブルムクヴィスト（ダニエル・クレイグ）はジャーナリストなのですが、ある情報を信じてしまい、その結果、報道に裏づけが無かったために裁判で負け、雑誌「ミレニアム」から去ります。その時声をかけ、仕事を依頼してきたのが古い家族企業であるヴァンゲルグループの会長ヘンリック・ヴァンゲルで、ある謎を解いてもらいたいと持ちかけてきます・・・
この話しと平行して、全身にタトゥーを入れた無口な少女リスベット・サランデル（ルーニー・マーラ）の話しが差し込まれ、同時進行していきます。彼女の後見人が突然倒れて、なんとか一命は取り留めたものの、後遺症が残り会話も上手く行えない状況に。新たな後見人で弁護士のビュルマンとの間に不穏な空気が流れ・・・という冒頭です。
で、映画はかなり忠実に原作をなぞってくれます。あの長い話しを僅か3時間で駆け足で進むので、テンポが無茶苦茶早いです、これ原作知らない人に『大丈夫でしたか？意味分かりましたか？』と聞きたくなるくらいの早さなんです。しかし、原作を知っている、読んだ人から見ると、非常にタイトに、しかも端折ってはいけないところは割合じっくり見せる、というやり方をしていますので、私個人はなかなか面白かったです。映像化されるにあたり、原作といいますか、本で読んでいる場合は、脳内映画が出来上がっていますから、どうしても映画化されるとがっかり感を味わってしまいがちですが、さすがデビッド・フィンチャー監督、その辺の押さえるべきところは押さえてくいれています。
中でもキャスティングで光るのがリスベット・サランデルを演じるルーニー・マーラ！いや～イイです！同じデビッド・フィンチャー監督作品「ソーシャル・ネットワーク」の時もチラリとですが出ていて、それも印象的でしたが、名前を覚えるほどではなかったですが、美人さんです。このキャスティングは特に素晴らしかったと思います！この映画そのものは個人的にはデビッド・フィンチャー色が薄いと感じますし（最もフィンチャー色の高いのがオープニングですね、ここは本当にスタイリッシュで斬新で、ストーリィを暗示させます！）、映像ももっとクリアでコントラストある方が好きなんですけれど、このルーニー・マーラが出演するのであれば必ず観ると思います、かなりカッコイイキャラクターですし、鉄槌を喰らわせるその過激さが、今までにないと思いました。痛快と言って良いと私個人は感じましたし、この外見で綺麗に見えるということは（というか私があまりタトゥーやパンキッシュなファッションに関心が無いだけかもしれません）相当の美人だと思いますね。かなり難しいシーン多いですし、露出（いろんな意味で）も多いですし、年齢考えたらすごく難しいと思いますけれど、素晴らしいです。
ミカエルを演じる（ダニエル・クレイグ）さんはまさに無難。ま、誰がやってもオジサンの星とも言えるようなキャラクターですしね。でも無難にこなすのはさすが、なのかもしれません。しかしモテるなぁ～ミカエル。
ミステリーとしては、結構気になる部分がありますが、それはネタバレになりますし、原作の方の感想（はこちらhttp://www.inokashira-dental.jp/blog/?p=1102）で書きましたので割愛させて頂きます。
ルーニー・マーラに惚れてる方に、新しい痛快なキャラクターが好きな方に、サスペンスものが好きな方に、何より原作を読まれて方にオススメ致します。
最後にちょっと意見があります。
この映画は面白いと思いますが、その素晴らしさをかなり削ぐのが、モザイク表現です。たった１シーンのモザイクできっちりつまらなくしてくれる映倫の権力は本当に凄いですね。モザイクを入れることで、どれだけ無粋になるか、もっと言えば映画じゃなくなってる感じがしました。もうストレートに性描写イコール卑猥、下品ということなんでしょうか？その考え方がもう下品で卑猥だと私は考えますけれど。
今日はとても良い天気ですねぇ～お出かけしたくなりますね。
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