井の頭歯科

「ヘレディタリー 継承」を観ました

2019年1月21日 (月) 09:14

アリ・アスター監督           A24

昨年公開映画でかなり上位に顔を出す作品でしたので、昨年のうちに観に行きたかったんですけれど、どうしても時間が合わなくて。そしてすっごく怖いホラー映画でトラウマ級とか言われると、少し腰が引けます。私はあまりホラー映画が得意じゃない、と言いますか、何処かで、驚かそうとしている、製作者の思惑が発送として低い、とか思ってしまっていた部分(今はほとんどありません!昔、映画を見始めた頃の話しです)があって興醒めしてしまっていたんですね。でも、人から進められる良作ホラーをいくつか見るようになって、当たり前ですけれどホラー作品にもいろいろあって、私の好みも存在するな、と思えるようになってきました。どちらかと言えば、ホラー作品の中でも、スーパーナチュラルやゾンビや超常現象を扱っていても良いので、人間が描かれてる作品を好む傾向はあります。また何らかの理由が想像できる方が飲み込みやすいです。とにかく痛い目に合うだけ、とか、定型的な型にはまってお約束、というのがあまり好きじゃないような気がします。内輪受けを見させられている感覚になるんですね。本だと割合好きな作品多いんですけれど。サスペンス要素があった方がいいですね!スティーブン・キングの作品はホント面白いですしね。あまり大きな声じゃ言えないですけど、ケッチャム作品も、予想を軽々越えてくるのが凄いと思います。

閑話休題

おばあちゃんのお葬式に行くためにお父さん(ガブリエル・バーン)起こされる長男ピーター。お母さんのアニー(トニ・コレット)は既に車の中にいます。妹のチャーリーも乗せて式場に到着。母方の母エレンの葬式であるので、弔問者への挨拶には母アニーが立ち、母エレンはどうにも分からない部分が大きかった、という趣旨の話しをして帰宅するのですが・・・というのが冒頭です。

ある家族、それもかなり特殊な家族の物語です。母アニーはミニチュア造形作家であり、家の中に様々なミニチュアの建物や人物が所せましと並んでいるのですが、オープニング映像でも思わされるのですが、物凄い入れ子構造になっていて、だからこそ何が映画内リアルなのか?が溶解していく感覚になります。この演出は素晴らしい効果をあげていると思います。まるで今 敏監督作品のようです。

家族を描いた、確かに恐怖溢れる素晴らしい作品ですけれど、私はもう一つ乗れなかったです、決して悪い作品ではありませんし、年間ベストに上げられる方もいらっしゃるとは思いますけれど。私はここまで特殊ですと、私には関係ないな、と思ってしまって。多分、もっと特殊でない、暗喩的な表現としての、家族地獄ものが見たかったんですね。近年の中で言えば赤堀雅秋監督作品の「葛城事件」です。

でも、久しぶりにガブリエル・バーンが見れましたし、そこは大変嬉しかったです。ユージュアル・サスペクツの時からですので。

ホラー作品が好きな方にオススメ致します。

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