井の頭歯科

「秘密の森の、その向こう」を観ました

2022年10月21日 (金) 08:52

 

セリーヌ・シアマ監督     ギャガ     ル・シネマ

 

 

あまりに、前作の「燃ゆる女の肖像」(の詳しい感想は こちら http://www.inokashira-dental.jp/blog/?p=4538 )が素晴らしかったので、何も情報を入れないで観に行きました。少し期待し過ぎたかも知れませんし、子供、というかつて私もそうでしたし、親の存在からすればいつまでも、子供なんでしょうけれど、おじさんとして生きている現状は子供の事はあまり考えない生活なので・・・
クロスワードパズルを解いていたおばあさんと子供ですが、子供がさよなら、と言って部屋から出て行きます、その後、更にとなりの部屋に入り、また老人にさようならを告げ、さらに隣りの部屋で同じように・・・というのが冒頭です。
原題は「Petite  Maman」フランス語は全然分かりませんが、小さいお母さん、と言ったところでしょうか?
予告編でも、もっと言えばポスターをよく見ると、ココにも書いてあります・・・ただ、観終わった後でも、確実にそうだ、とは言えないような気もするのですが・・・
主人公である8歳の女の子ネリーは母マリオンの母である、祖母が亡くなった事で、森の中にある一軒家である祖母の家を片付けに行き、そこで傷心の母は突然いなくなってしまい、父と2人で部屋を片付ける事に。その際ネリーは森で遊んでいると、同世代の女の子に会って仲良くなるのですが、彼女の名前はマリオンというのです。
マリオンの家には母が居たり、自分の家には父がいるのですが、虚実ない交ぜのような感じで、夢なのか、映画内現実なのか、凄く曖昧模糊となっています。凄く夢心地な展開です。
しかもはっきりと森の少女マリオンが母だと決定的には語られないですし、急に母が居なくなってしまう理由も少し飲み込みにくい気がします、が、そういう事を考える映画では無いのだと思います。
それでも考えたくなる感じにはなりますし、凄く象徴的に最初に出されていますけれど、クロスワードを解かされているかのような感覚になる映画体験。
これは、やはり女性に向けて作られた映画であり、女性の女性性を扱っているのではないか?と思います、役割とか立場で変わり、しかも出産というイニシエーションのある性でないと理解出来ないのではないか?と推察してしまいます。本当に人は性別で多くの隔たりがあるのだな、と個人的には思いますし、結局のところ同性であっても誰とも理解はしえないのだな、とも思います。だからこそ、人は語ったり、描いたり、奏でたり、踊ったりして、感情表現を発達させたのだとも思います。究極的には誰とも理解し得ないのだけれど、だからこそ、コミュニケーションをとる事は重要なのだと思います。
それでも、前作の「燃ゆる女の肖像」は非常に緻密に組み上げられた練られた脚本で、今作はもっと感覚を味わう作品なので、私の理解や感覚が鈍すぎて、より分からない状況になってしまったのかも知れません、いつもの事なんですけれど、映画ってそれでも観ている間は、現実の生活を忘れさせてくれるので、やはり楽しいです。
女性の方々にオススメ致します。

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