井の頭歯科

「あしたの少女」を観ました

2023年9月19日 (火) 09:22

 

チョン・ジュリ監督   RIGHTSCUBE    吉祥寺アップリンク

台風が近づいた為に、仕事のキャンセルがあって、しかもレイトショーはやってた!ので間に合いました。映画好きな友人から、「観た方が良いですし、多分好きな作品ですよ~」との事で、翌日鑑賞出来ました。

全く何も知らないで、監督も調べない、出てる人も知らない状態で観ましたが、かなりヘヴィーな作品。

社会構造を描いた作品なんですけれど、それ以外の、ダンス、の意味がちょっと理解出来なかったです。多分非常に重要な示唆なんだという事は分かるんですけれど、それが何を指しているのか?推察が至らなかったです、未だに謎。なので自分の考えをまとめた後、いろいろなヒトの感想や批評を読みに行きたいです。

鏡の前でイヤホンで音楽を聴いているために、無音の中で無心にダンスするソヒ(キム・シウン)は高校生です。しかし、研修という名で、所属高校の担任から派遣される会社へ働きに出る事になり・・・というのが冒頭です。

ネタバレは無しの感想ですけれど、公式HPにも書かれていますが、実際にあった事件を基にしたフィクションです。ですが、非常にヘヴィーな案件を扱っていますし、恐らく韓国の状況は普通にうちの国でも似たような状況にあると思われます・・・

それと、時々電話で聞く事がある、

対応品質、サービス向上の為にこの会話は録音されております

という一文が何故必要なのか?凄く身につまされる言葉として響きます・・・

お客とサービス提供者の2者関係が閉鎖された空間であれば、何が起こるのか?それも過酷な競争の中で、何が起こるのか?を描いてもいます・・・とは言え、その客も、かなりの時間待機させられ繋がりにくい環境に置かれている、しかも会社の都合で、となると、弱者にしわ寄せが来るのが当然です・・・

社会構造の話しなので、この結果、改善されたようですけれど、よりアンダーグラウンドな世界があって、そこでは変わらず、ヒドイ事が起こっていないか?少し不安になりました。

演者の主役2名の女性は非常に良かったですし、1名は有名な方が出演されているのですが、観てビックリしました・・・あの映画の時と同じなのでは?という既視感があったからです。

野生の動物の食物連鎖、大変厳しいですし、それと比べたら、人間社会はとても、とても理性的で、社会制度として、恐らく2~3000年くらいの歴史により、洗練された構造を持ち、人権の概念があるフランス革命が起こったからこそ、よりよくなっているにもかかわらず、やっぱり今でも、大変厳しいと言わざるを得ないですね・・・

すべての人が幸福になれる、というのは幻想なのかも知れないです・・・

ですが、より良くするための努力、より進化する為の、さらに救われる為の協力はしたい。

あの光の演出、良かったです。

なんだか結構な確率で、邦画タイトルに文句をつけている感じで申し訳ないのだけれど、いくら何でも、あしたの少女 は伝わりにくい・・・多分監督の前作(私は未見)のタイトルにひっかけているんだろうけれど、「次のソヒ」で良かったんじゃないかな・・・

社会性に興味のある方に、オススメ致します。

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