ブラッドリー・クーパー監督 Netflix
2024年公開映画/2024年に観た映画 目標 36/100です。 現在は1/12
毎年Netflixは年末に大作を公開している印象があります。
2018年 アルフォンソ・キュアロン監督 「ROMA」
2019年 ノア・バームバック監督 「Marriage Story」
2020年 デビッド・フィンチャー監督 「Mank」 (未見です)
2021年 アダム・マッケイ監督 「Don’t Look UP」
2022年 ノア・バームバック監督 「White Noise」 (未見です)
2023年 サム・エスメイル監督 「Leave the world behind」
なんですけれど、2023年はもう1本大作枠があって、それが、この作品です。
俳優ブラッドリー・クーパーは監督業も行う、クリント・イーストウッドに見いだされた方ですけれど、確かに似ていると思います。そしてブラッドリー・クーパーは特に音楽映画を監督する事が多い感覚あります。
役者であり、監督もする人、増えてきていると思います。個人的に、監督作品で主演する人でイイな、と思う作品が少ない傾向にあると思います。客観性が求められる監督業よりも、自分に酔っている様を見せつけられると不快になる、という事なのだと思っていますけれど、他にも理由がありそうです。
「芸術作品がもたらすのは答えではなく問い
その本質的な意義は、矛盾する答えがはらむ緊張の中にある」レナード・バーンスタイン
という字幕と共に、ピアノを弾くバーンスタイン(ブラッドリー・クーパー)をカメラが撮っていて・・・というのが冒頭です。
伝記的な作品だと思いますし、レナード・バーンスタインをよく知っているわけではないのですが、とにかく、まずはブラッドリー・クーパーの顔が異様にバーンスタインに似せていて、驚きです。そっくりさんに見えます。何と言いますか、特殊効果とかではなく、表情で似せている感覚があります。それが凄いと感じました。
そして、またまたまた、キャリー・マリガンの演技が凄い・・・この人どんだけふり幅大きいんだよ・・・ここ数作、全然違う理由で選んだ作品に、キャリー・マリガン出演していて、本当にびっくりです、Saltburn、SHE SAID、に続いてまたキャリー・マリガンです。
今回は青年期から老年期に至るまでをすべてキャリー・マリガンが演じているのですが、50年代から80年代のファッションに身を包んでいるのですが、そのどのタイプの服でも似合うの、凄いと思います、髪の毛の遍歴というか形の変わり方も凄いのですが、とにかく、似合ってると思います。
偉大な人物は得てして捉えどころのない、相反する面を持ち合わせていますが、バーンスタインも同じで、凄く複雑な人に、見えると同時に、才能やgiftedがあるからと言って傍若無人な振る舞いを許せるのか?とも思いますし、才人をどう捉えるのか?というのは難しいですね。
でも、それは家族だけの問題ではないと思いますし、取りようによっては、絶えず意見が食い違ったとしても理解し合えていた、とも言えるし、不良が猫を拾うじゃないですが美談にして良い事なのかとも思います。
あまりマーラーって聞いたことが無かったのですが、興味出てきました。
なんで舞い戻ったのか?について納得いく理由は無かったけれど、きっかけ、を感じる事は出来たし、きっとそういう人もいるだろうな、と言う意味では説得力も感じたし、その時代であれば当然、もっと他者の目は厳しかったはずですし、腑に落ちました。
時々思うのですが、才能あふれる人の周囲にいる人間って、多大な影響を受け、金銭や財産や時間や思考や体の一部を投げ出さないわけにはいかないのであろうな、と思うと、近くにいる、家族になるのって本当に大変だと思います。
私個人の意見ですけれど、家族という檻は逃れる事が出来ない、遺伝的にも絶対に逃れられない鎖であり、恐ろしい。と思っています。周囲からどれだけ恵まれて見えようとも、実感は本人しか分からない上に他者の実感は想像するしかない、わけですから。
音楽が好きな人にオススメ致します。
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