井の頭歯科

「市子」を観ました

2023年12月26日 (火) 09:03

 

戸田 彬弘監督   ハピネット     吉祥寺アップリンク
映画好きな友人から観ておいた方が良いですよ、という事で足を運びました。でも、予告編を既に映画館で観ていたのですが、あ~これは観なくていいや、って感じだったんですが、まぁ、一応、そう言われたら一応観ておこうと思い。世間では大絶賛のようです。
すみません、大絶賛作品にケチをつけている訳では無く、凄く飲み込みにくい作品・・・すみません、今年の個人的ワースト映画です・・・
そんな感想なので、もう基本的にスルーでお願い致します。大絶賛作品の嫌な部分なんて誰も読みたくないと思います。でも私も自分で何を感じたのか?文章にしないと忘れてしまうので、感じた事を記録して置こうと思い・・・でも、なら、ブログに載せるのはどうなのか?とかも思いますが、個人の見解ですのでご容赦くださいませ。
まず、この好きな人は、イイ映画体験でよかったですね。
多分、ファムファタルが出てくる映画が好きな人、あなたに向けた作品ですよ!是非観に行きましょう!それから主演の杉咲さんが好きな方、あなたも観た方が良いですよ!
基本、男性の 夢 に肯定的な方に向けられた作品。そう言う意味で男性向け。
逆に、映画の細部が気になる方、あなたには多分向けられていません、残念!勢いで解決するのが苦手な人、あなたにも向いてません!
ネタバレ無しの感想なんで、あまり言える事は無いのですが、これ、医療関係者にも向いてない作品だと思います・・・ちょっとあの描写は・・・
あ、警察関係者さん、あなたにも向いてないです、多分、怒り出す可能性が高いです。
一応、オススメ出来る人もいる映画ではあると思います。
で、ネタバレありの部分はコメント欄にて。私は結構ダメでした、いや、結構どころか、全然乗れなかった・・・
ここからはネタバレありの感想で、何で個人的に受け入れられなかったのか?の話しです。でも、もし、演劇だったら、ここまで拒絶しなかったと思います。思いますが、映画だと、結構きますね、とても嫌な部分に触る感覚があります。でもそんな文章は読みたくないと思うので、モノ好きな人にだけ向けて。
まず、無戸籍の方がいる、というのは知ってましたけれど、だから何か手助けをしたことがあるかと言われると、何もない、ダメな一般人の感想と思ってお聞きください。
無戸籍で生まれた人へ、もう少し行政的な配慮、必要だと思います。
医療的ケア児、今でもまだ足りないくらいの支援です、もっと手厚く補助があって欲しいです、もちろんこの映画の舞台の時代は無理だったのかも。
で、この2つは、この映画では、ギミック、としてしか描かれてないんですよね・・・細部は全く描かれていません。無戸籍の人の、本当の意味で困っている事を周知する事は無いでしょう、あくまで想像の範囲に留まります。そして難病や医療的ケア児に関しても、どのような苦労があるのか?そしてどんな支援を求めているのか?は全く、全然、描かれていません。
描かれているのは、市子、という人物にとってとっても都合よく、勝手な妄想させる描写、です。なので、市子に好意を持てる人は、イイ映画体験になるでしょう。
市子は殺人を犯して、そして過失致死(かなりあいまいですけれど、多分過失致死でしょう)を犯していますし、さらに死体遺棄に2回関わっています。
(しかも、物語後半では、さらなる、もしかすると、という殺人、もしくは自殺ほう助に手を染めている可能性が示唆されます)
そして、この殺人、過失致死、死体遺棄2回の合計4回の犯罪に、無戸籍である事は、ほぼ関係ありません。
医療的ケア児への支援の不足は、少しは関係あるかも知れませんが、無戸籍だからではないですね。
母親のネグレクトも加わっていますし、確かに大変不幸な生い立ちで、幼少期だと同情はします。そして当時の行政の不足も、もちろんあるでしょう。
ですが、基本的に自ら手を染めていますし、非常に都合よく周囲の人間を、騙しています。
メガネのストーカー的な男性の、偶然にも過失致死現場を目撃し、偶然にも市子に好意を持っていて、偶然死体遺棄を手伝ってくれたのに姿を消し、偶然メガネストーカーにケーキ屋で働いる所に踏み込まれても無かった事にしようと言い出す。
偶然、死体遺棄した男が踏切で轢死したと警察の杜撰過ぎる捜査で判断されたり、偶然プロポーズされた翌日に過去の死体遺棄現場が土砂崩れで白骨化遺体がテレビニュースになったり、もう偶然が多すぎて、醒めるどころかワラけてきました。すいません、私は劇場で声は出さないけど、笑いましたよ・・・
警察!というか刑事!いくら何でも被疑者の重要参考人を、捜査に同伴しますか?これは普通に考えてアリエナイどころか、停職処分ものではないでしょうか?
いくら轢死であっても、死因くらいは調べますよね?いきなり自殺?
医療的ケア児は、必ず、医療現場で認識されて、担当医、そしてスタッフが、顔や名前を憶えていますよ、それが通院、投薬等の連絡が無くなれば、必ず家族、もしくは関係者に連絡が来ます。転院、転居の場合も申し送りが必ずあります。そして、関わっている人たちは日本の結構な数の同業者と繋がっていますので、その後を伺う事はかなりまります。
こういう些細な部分かも知れないけれど、大切な部分を、全部映画のギミックで市子という人物を、かわいそうな人、の演出に使うのは、本当にどうかと思いますよ。
マジで一瞬、ミッドナイトスワンを思い出しましたよ・・・あの苦い映画体験を・・・
えっと、そんな人物が、メガネストーカーを使って、さらに、戸籍を手に入れる為に、自殺ほう助を行おうとしていたのか、それとも単に一緒に死んでくれる人(これも自殺ほう助に近いような気がする・・・)を探していたのか?は不明ですけれど、どっちもダメだし、流石に車で溺死したとしても日数も経過してないので、この人(また完全に説明が無い、自殺志願者を演出するのになんとなく見える感じで首筋にあざを写すの、ゲス)の戸籍はすぐに使えなくなるし、流石にメガネストーカーも死にたいわけじゃないのに、どうやって言いくるめたのか?の描写もなく、ちょっとどうかと思うぞ。
なんか書いてていろいろ着火してしまうのだが、母親!べらべらと凄くありきたりな感じの、典型的なダメな女性ですけれど、典型的過ぎて全然リアルな感じが出せてないですよ・・・偶然、恋人が訪ねてくると、痴話げんかを大声で始める演出、確かに話は早いかも知れないけれど、いくら何でもでしょう・・・
母親の写真みていきなり海に入るの、寒いですよ、イマドキそんな演出醒めると思うのですが・・・その上幸せな時間もあったんですよ、なんてセリフ、イマドキイエルノケッコウヒキマシタヨ。その伏目がちな目もなんかもういろいろさむいです・・・
他にもいろいろあるのですが、今回は走り書きですが、もうあまり思い出したくないので、もういいです。
演者の演技が良かった、って言ってる人多いけれど、どうかな、正直アツすぎると思いますよ。それに杉咲さんは私は初めて観ましたけれど、そんなに演技上手いかな?そんなに美人かな?私は全く美人に見えなかった・・・どの人も、演技をし過ぎていて、正直全然でした、これまでの杉咲さんを知らないからかも知れませんけれど、もっと上手な人はたくさんいると思います。それに、恋人の市子の母親の打ち明け話を聞かされての泣き演技も、そこまで泣く?って私はなってしまいました・・・どんどん醒めてしまいました・・・
もし、演劇であれば、評価は違ったかも。映画向けの演出でも無ければ、脚本でもないと思うのです。
それと、セーラー服で雨の中、なんか叫ぶのって、映画の宣伝の場面に掴みがイイから使うのは理解出来るけれど、この場面、このシーンいりますかね?全然いらないと思うんだけど、あざといとさえ感じた・・・
ブログカレンダー
2023年12月
« 11月   1月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  
アーカイブ
ブログページトップへ
地図
ケータイサイト
井の頭歯科ドクターブログ