井の頭歯科

最近の漫画2つ

2020年7月28日 (火) 09:17

なかなか時間が無くて、映画館に行くのもなんとなく気が引けますし・・・それと、阿佐ヶ谷ユジクが閉館してしまうらしいので残念です・・・まだ行った事が無かったのに・・・最後の特集がグザヴィエ・ドラン監督で、私はすっごく会わない監督なので(1作だけで判断しましたが、ここまで合わないと流石に観たいという気にすらなりません)残念ながらいかないうちに終わってしまいそうです。

そんな中で最近読んだ漫画で気になったのを2つ。

1つは渡辺ペコさんの「1122」という夫婦の漫画です。かなりセンシティブな内容を扱った30代の夫婦の物語です。

夫はかなりおとなしいタイプのいわゆる装飾系な男子、妻はいわゆる考え方がドライな女子、という夫婦なんですが、性的な嗜好やタイミングが合わなかった事で、妻が公認の婚外恋愛を許容する、というかなり変わった夫婦の話しです。全7巻なんですけれど、このセンシティブな問題について、テーマにしていたのに、残念ながらあまり掘り下げられないで終わってしまったのが残念でした。夫婦の形は、おそらく現代にいたるまで様々な形が存在したと思います。中でも、2020年の日本の状態は、かなり多様化していると思います。だから、当然趣味趣向があう人そのものが少ないので、これからはさらに結婚という夫婦関係を選ぶ人たちは少なくなるでしょうし、少子化はさらに、どこまでも、進むと思います。そんな中のある1ケースとして、確かに問いの立て方は面白いですし、上手いとも思いましたが、これ恐らく結論を決めずに始めているというか、読者に向けて納得いく形にならなかったので、かなり忖度した感じのゴールになっていると思います、そこが残念ですし、さらに、問いとして立てたメインのテーマが掘り下げられる事が無く終わってしまったのが残念です。もっと面白く出来る要素があったと思うのですが、恐らく女性向けの漫画だからこその忖度のような気がしますし、ラストはかなり無理やりな決着で、この後も苦労しそうな主人公たちに見えました。

夫婦の形ですら、私は当人同士の問題だと考えてしまいます。様々な形があって良いと思いますし、そもそも結婚という形態やその様式、家制度が古くなってきているので、なかなか難しい話しになりますけれど、少し前に扱った酒井順子著「家族終了」(の感想は こちら )でも感じましたけれど、全世帯の1/3は、結果自分で単身者を選んでいる、というです。結婚したい、という人もいらっしゃるかと思いますが、出来ていないし、そもおそも1人では出来ない事なので、協調や妥協が必要だと思いますけれど、それをしなくてよいのが単身者ですから、この自由を手放せなくなった、もっと言うとわがままになったので難しいと思いますね。

もう1作は大変感銘を受けた、カレー澤薫著「きみにかわれるまえに」です。

こちらは、いわゆるペット、愛玩動物について綴られた短編漫画です。そして決して絵が上手いとは言えないカレー澤薫先生ですが、内容は恐ろしく深い作品だと思います。ペットを飼った事がある人、悲しい別れを経験した事がある人に、強くオススメ致します。それにこの独特の絵が私は好きなのです。

カレー澤薫先生の絵はそこまで好きじゃない、という方もいらっしゃるとは思いますけれど、この方の文章は、ちょっと見た事が無いレベルで文才があります。その上、その繊細さを隠すための自虐的なセンスも、かなりの高みにあると思います。技術として、凄いと思うのです。

その文章を生かすための漫画だと思います。是非1人でも多くの人に手に取っていただけたら、と思う漫画家が、カレー澤薫先生です。あぶなく、ホモサピエンスと言われる生き物である私の顔という組織の中に認められる視覚をつかさどる部位の浸潤の度合いが高くなって表面張力を覚えた状態になりました。

動物が(人間よりも)好きな方にオススメ致します。

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