井の頭歯科

「アフター・ウェディング」を見ました

2017年8月10日 (木) 09:57

スサンネ・ビア監督       シネカノン

タイトルからなんとなく、ですが、男女関係の妙を扱った作品かと思いきや、結構毛色の違う作品でした。ネットの感想で結構良かったみたいなのと、マッツ・ミケルセンが出演しているので手に取りました。

インドの孤児院を運営して生活するヤコブ(マッツ・ミケルセン)は祖国デンマークを捨てたとさえ思っているのですが、資金が底をつきかけ、新たな援助を求める為に、仕方なくデンマークに8日感ほど帰らねばならなくなります。ほぼ養子の8歳のプラモドとは、1週間後の誕生日までには帰ってきてほしい、との約束を残して。デンマークでは大富豪のヨルゲンと会い、その下で働く青年とヨルゲンの娘の結婚式に参加して欲しいと気楽に招待を受け、その結婚式に参加するのですが・・・というのが冒頭です。

スサンネ・ビア監督、全然知らなかったんですが、映画を見ながらなんかコレ見た事ある感じがして記憶を探ると、見てました。なんかすごく似ているなぁと思ったのはある意味合ってました。「未来を生きる君たちへ」という作品で(の感想は こちら )凄く似たテーマを扱っていると思います。このスサンネ・ビア監督の好きなモチーフなんだと思います、とても女性的な感覚だと思うのです。

私は結構たくさん友人、先輩、後輩の結婚式に出ていると思います、地方の結婚式にもいろいろ参加しました。様々な結婚式や披露宴があり、都会よりも地方の方が長い傾向がある気がします。しかし外国の結婚式にはいったことが無いので、不思議な感覚になりました、本当に様々な形式があるものなのですね。海外の結婚式が映画で描かれているのを見ることありますが、ダンスを踊れないのでその場にいたら大変だなぁ、とかぼんやり考えたりします(笑)

結婚式の後で、というタイトルからはちょっと想像し難い大事件が露わになり、さらに次から次へと事実や秘密が明らかになって、その事で登場人物たちは、様々に心情を掻き立てられます。その登場人物たちの様を掬いとるような映像であり、脚本です。

役者さんはマッツ・ミケルセン以外は全然知らない人ばかりですけれど、恐らくこの映画の中で最も難しい役ヨルゲンを演じたロルフ・ラッセゴードさん、良かったです。あと、影の主役であるヨルゲンの妻ヘレネを演じたシセ・バベット・クヌッセンも年齢不詳な美女で良かったと思いますし、役に説得力がありました。また、アナ役のスティーネ・フィッシャー・クリステンセンの美貌、その無垢というか大事に育てられた事での純粋さを含んだ脆さにも、恐らく撮り方もあると思いますが、非常にイイと感じました。美人さんです。

ネタバレは避けての感想ですが、ある終焉に至り、ヨルゲンの年齢が明らかになって、とにかくびっくり。私とそんなに変わらないのです!!貫禄も何もかもが全然違う~いや、びっくりしました。

なんか映画の着地が凄く以前見た映画と似てるなぁ、と感じました。

家族に興味のある方に、オススメ致します。

アテンション・プリーズ!

久しぶりにネタバレアリの感想を綴ってみたくなりました。

本作を未見の方はご遠慮ください。かなり内容に言及しています。

映画に没入しているとそれほど気にならないんですが、やはり、いろいろテンコ盛りな感じがします。いわゆる衝撃の展開が多すぎてちょっと引いてしまうんです。ベタな展開があまりに多いので、後半になるともう食傷気味になってしまいます。

男性は割合、大きい事を語るのが好きな傾向にあり、急に天下国家とか言い出す傾向が強いです、私も自覚ありますし。天下国家を語る俺は身の回りの整理整頓が出来なくたってしょうがない、だってもっと大きな天下国家を相手にしているんだから、という杜撰さとおバカさは女性であれば結構感じる事が多いのではないでしょうか?もちろん男性でも感じますけど。

対して女性は割合細やかな身の回りの事に意識が向いている気がします、天下国家を語る前にお前の身の回りを何とかしろよ、と思ったことある人多いと思うんです。でも逆に、結婚とか恋愛に関してはどっぷり酔っていて世界というか世間の目を気にしなくなる人も多いような傾向を感じます。男性にもいますし、あくまで個人的な男女差の傾向の話しです。

この映画にも同じような事を感じてしまい、あくまで本来(主人公であるヤコブの前の彼女で、現ヨルゲンの妻)ヘレナに感受移入していれば問題ないんでしょうけれど、運命という名の脚本に踊らされ過ぎな気がします。そういう意味では名作と呼ばれてますがイマヒトツ腑に落ちなかった「灼熱の魂」ドゥニ・ヴィルヌーブ監督作品(の感想は こちら )の感想もそうなんですが、凄く酔っている感覚なのでは?と疑ってしまったりします、あまりに突発的な事が多すぎるので・・・

隠し子、血の繋がらない親子関係、婚前関係、娘の結婚、娘婿の不貞、慈善事業、余命僅か、などテンコ盛り過ぎるんですよね。そして最後に無垢に見える未開地の子どもを出せば丸く収まるとでも思っているのか、その辺がとても鼻につきました。

未開地の子どもはそれは単純に憐憫を催すとは思いますが、それって結構傲慢な事だとも思うんです、あくまで自分は外の世界から勝手に憐れんでいる感じがあります、もちろんそこで行動を起こしている人には頭は下がりますけど、それと勝手な憐れみはまた別の話しなのでは?と思ってしまうんです。もう少し深くかかわっていないと何も言えないのに、映画ではとってつけたような印象を感じるんですね。

感想としてはいろいろな事を考えましたが、それでも見て良かったとも思っています、ヨルゲンがまさか僅か1歳しか年上じゃなかった、というのが最もショックでしたけど。

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