五社英雄監督 松竹 U-NEXT
2025年公開映画/2025年に観た映画 目標52/120 43/117
追悼・仲代達矢さん 5
私にとっての鬼門ですが、追悼ですから。
当然、黒沢明監督のスケールの大きさと精緻な組み込みとも違うし、成瀬己喜男監督の脚本の素晴らしさを演出でさらに昇華させるでもなく、小林正樹監督のようなある意味任侠モノのような我慢の積み重ねからの解放の重厚感でもなく、市川崑監督の独特のテンポや茶目っ気ではない。それでもやはり五社英雄監督の仲代さん目に焼き付けたい。
のですが、あまり相性が良くないのです、私にとって。
アウトローの魅力がイマヒトツ私には感じにくいのかも知れませんし、いちいち大仰に感じるんです。それがカッコイイ、とどうしても思いにくい。
カッコイイ仲代達矢が観れるのですが、やはり鬼門でした。
モノクロを反転させ、何かを強奪している犯罪が写されているのですが・・・というのが冒頭です。
ニヒルな仲代さんが観られますし、それも魅力のひとつです。もちろんカッコイイし、渋い。
ただ、これまでの観てきた監督、黒沢明監督、成瀬己喜男監督、小林正樹監督、市川崑監督、のような素晴らしさは、そこまで感じませんでした。もちろん悪いわけではありませんが。なんというか古びやすいのだと思います、同時に当時の風潮には、恐らくとても合致していたでしょうし、大変な人気だったと思います。
どこかで「鬼龍院花子の生涯」も観ないと、とは思っているので、まずはこの作品から観る事にしたのですが、悪くは無いし、手袋描写とか、狭い道での格闘とか、いろいろ工夫も感じるのですが、なんで帝国ホテル?とか、どうして信用出来たの?とか悩んでしまう場面も多くて、映画に没頭出来ませんでした・・・
多分好きな人には、それこそ難癖に感じるとは思うのですが・・・
アクションももう一つ盛り上がらない印象もあり、天本さんも頑張ってるんだけど・・・
そしてラストも、かなり自分に酔わないと、これをカッコイイと言いにくいのもあって・・・
しかし、これで仲代達矢さんの五社英雄監督作品も、クリアしました。
でも、追悼でしか見られなかったって、私はそこまでのファンではないなぁ、と確認する作業でもあります。
でも、動いている仲代さんがもっと観たい。
五社英雄監督作品が好きな方、アウトローが好きな方にオススメします。